恋と愛と依存【轟焦凍】 (ページ4)

今日:3 hit、昨日:5 hit、合計:23,576 hit

３ページ4

.

「もう遅いし今晩だけでも泊まっていけ。」

そう告げられ驚きつつも、どうせ行く場所もないしな～なんて思い
『よろしくお願いします』と言った。

「ここの部屋を使え。」

『あ、ありがとうございます。』

家に着くまではほぼほぼ無言だったな…
まあ特に話したいわけでもないからいいのだけれど。

案内された家はもちろん部屋もとても綺麗で
さすがはプロヒーロー。

プロヒーローショートといえば、女子高生の中でイケメンと話題だったような…
特に何かに興味を持ったこともない私には関係ないか。

コンコンと扉を叩く音がすると少し扉が開く。

「…風呂、使うか？」

『ありがとうございます』

「これ、バスタオル」

バスタオルを受け取り、お風呂へ案内してくれるのかとついていくが
ソファに座ってテレビを見始めた。

『あ、あの…』

「ん？どうした」

『お風呂の場所って…』

そう問いかけると、少し間がありハッとした様子で
「あぁ、悪ぃ。こっちだ。」と案内してくれる。

…なんの間だったのだろう。

湯船に浸かりながら初めてこんなにもゆっくりお風呂に入ってるんじゃないかと思う。

ふと、女物のシャンプーに目が止まる。
彼女の…かな。それなら、私は一刻も早くこの家を出たほうがいいな。

お先真っ暗な筈なのに脳内は無駄に冷静に物事を捉える。

.