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(DK side)
誰も何も言わないこの雰囲気が気まずすぎて、行こうか、と口を開こうとするとそれを遮るかのようにその子が口を開く。
「…正直わたしの方がKEYさんよりも、絶対にドギョムさんのことが好きな自信があります」
『うん…』
「同じメンバーだからって、ただそれだけで………。たったそれだけなのに…」
いつだってそうだけど、僕のことはどんなに悪く言われたっていい。だけど、キーのこと、メンバーのことを悪く言われるのは良い気分はしない。僕が口を開こうとしたら、それをキーは止めた。
『同じメンバーだから、…確かにそれもあるかもしれない。でもわたし達はメンバーだから、お互いを好きになったわけじゃないです。別の形で出会っていても、こうなっただろうと思うし。それに…、愛の重さは口では測れないんですよ』
大人の余裕とはこういうものなのか、と感じるような、ただ淡々とそう伝えてキーは微笑むだけで、それ以上その子は何も言わずに、「失礼します」とぶっきらぼうにそう伝えて去っていってしまう。
『…大人気なかったかな』
心配そうにそう言うキーはさっきまでのような雰囲気は消え去っていて、思わず笑ってしまう。
『なんで笑うの！』
DK「いや？キーが僕のこと大好きでいてくれて、嬉しいなぁって」
『もう！恥ずかしいから！』
DK「フフッ、もしあの場でキーが言ってなくても僕が言うつもりだったよ。僕の大好きな人を傷つけるようなことを言わないで、僕とキーはそれぐらいの関係じゃないし、グループが違っても付き合っていただろし、って」
『…ありがと』
キーは照れたように、そして恥ずかしそうに微笑んでまたもう一度「ありがとう」と言う。
『いや、でも大人気なかったな。やっぱり…。………嫉妬しちゃって、ダメだね、わたし』
DK「嫉妬してくれたの？」
『うん。だって、やっぱりドギョミはモテるんだなぁ、とか…。あんな愛の重さは測れないとか大口叩いたけど、それを聞いた時は最初わたしの方が好きなのにな、とかさ…」
どんどん小さくなるその声と、申し訳ないように眉を下げて僕を見つめるその姿はあまりにも可愛すぎる。人目も気にせず抱きしめれば『ドギョマ！？』とびっくりしたような声がした。それにここにいる人たちは僕らの関係を知っているだろうから。
DK「ちょっとだけね」
『早く帰らなきゃ、マネージャーオッパに怒られちゃう』
DK「その時は一緒に怒られようね」
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作者名：柚紀
| 作成日時：2022年12月26日 11時
