かっちゃんは意外と心配性【爆豪勝己】 (ページ8)

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心配性7 ページ8

かっちゃんに思わず平手打ちをしてしまって

そのままクラスから出久と出てきた帰り道

私と出久は家の方向が一緒だけど

今日も個性強化の練習がしたいから、といい

途中で出久と別れた

本当なら今頃かっちゃんと個性強化の練習を

していたはずの公園へ向かった

ここは大抵の個性を使うことが
許可されている公園で、

いつも2人で練習していた芝生の上でしばらく
ぼーっとしていた

「(そっか…、もうこれからは
かっちゃんと練習もできないし
一緒に居ることすらなくなっちゃうのかな)」

普段から隣にいるのが当たり前の存在だった

今更私の中でかっちゃんという存在は
とても大きなものになっていたことに気がついた

そう考えると軽率な行動を
取ってしまった自分に悲しくなってきて
思わず泣きそうになった

「(あの時…口で言うこともできたのに…
私はかっちゃんに何も言わずに急に叩いた…
かっちゃんは私に手を上げたことなんて
一度もないのに…)」

「(本当になにやってるんだろう…馬鹿だ私…)」

「おい、A」

すると突然後ろから名前を呼ばれた

溢れそうになっていた涙を拭って立ち上がり
振り向いた

もう誰に呼ばれたかもわかっていた、

「かっちゃん、…………っ！」

急に手首を掴まれぐっ、と身体ごと引き寄せられ

その瞬間かっちゃんの腕の中に包まれた

「A……悪かったと思ってる…から、
だから…だから、俺のこと…嫌いに…
ならないでくれ…、本当ごめん…」

今にも泣き出しそうな声で
弱々しく言葉を紡いでいくかっちゃん

「ううん…、私も急にかっちゃんのこと
叩いたりなんかして……本当にごめんね
痛かったよね……」

こんなに弱気なかっちゃんを
私は初めて見たかもしれない

今まで誰にも見せたことのなかった一面

「………また、明日からAの
個性強化の練習付き合ってやるよ」

かっちゃんは
少しだけ意地悪そうに目を細めて笑った

「……！！うん！」

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次回はかっちゃんの視点から
お話が始まります！

高評価よろしくお願いします…！