Ep.8「Everlasting」黄×青 ページ15
リアル
・
side青
彼と付き合い始めてから、俺は大好きだった運転を辞めた。
車の助手席から見る彼の横顔が好きだから。
と言っても、1人のときだけは運転することもある。
それでも付き合う前よりその回数は圧倒的に減っていた。
今日は一日オフ。
久々だし元々休みの日はほぼ家から出ない性だけど、昼下がりまでの仕事だった彼に、少しは陽の光を浴びないとダメだと言われドライブに連れ出された。
「ねえこーち、高速なんか乗ってどこ行くの」
「･･･」
「優吾、どこ向かってんの」
「ふふ、よくできました。着いてからのお楽しみだよ」
満足気な顔でチラリとこっちを見てすぐ運転に集中する。
俺だけの特等席から見えた今の彼の優しげな横顔が特に好きだなと、つい見惚れてしまいそうになる。
そんな彼に、2人だけのときは名前で呼んでと突然言われたのが5日前。
何年も、何なら付き合い始めてからもずっとこーちと呼んできて今更変えるのかと問うと、
『俺にとって樹は特別だから。樹にはやっぱり優吾って呼んでほしい』
そう言ってこれまでにないくらい優しく俺を抱き締めた。
もちろん俺にとっても彼は特別で、そう言ってくれたことは凄く嬉しかったからその日から呼ぶことになったんだけど。
未だに慣れないのと恥ずかしさでどうも言い難い。
徐々にで良いからとも言ってくれたけど、昨日あたりから俺が苗字で呼ぶと一度聞こえていない振りをして、優吾と呼ばれるのを待つようになった。
そして名前を呼ばれるとさっきみたいに満足気に、嬉しそうに笑う。
意地悪だなと思いつつも、そんな彼が可愛くて好きだ。
おかげで少しは慣れた気もする。
1時間半ほど車を走らせて着いたのは、海。
来たことはないはずだけど、どこかで見たような、そんな場所だった。
車を下りて堤防に2人でぴったり並んで座る。
平日の昼間だし、ましてや海のシーズンでもないだけあって、運良く周りには俺たち以外に誰もいないようだ。
流石に海風が冷たいなと思っていたところにそっと差し出された彼の手に、迷わず自分の手を重ねた。
一気に身体中に熱が行き渡ったような、そんな感覚がした。
迫っては引いてを繰り返す海を見ながら彼が俺に問う。
「ここどこかわかる？」
「いや、見たことあるような気はするんだけど」
「俺と慎太郎でMV撮ったとこ」
「あー、そう言われれば」
「あのときからずっと樹を連れてきたいなって思ってたんだよね」
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彩佑実(プロフ) - (かな名前)さん» コメントありがとうございます。パスワードを解読後、スクロールして頂きますと、下の方に◎と○の付いた文章がありそちらが条件となります。ご理解、ご協力頂いた後フォロリクを送って頂ければ幸いです。よろしくお願い致します。 (2022年6月10日 19時) (
レス) id: ca4215401f (このIDを非表示/違反報告)
(かな名前)(プロフ) - コメント失礼します。Twitterの必読を見たのですが条件ってどこに書いてありますか？ (2022年6月10日 19時) (レス) @page49 id: 937383c613 (このIDを非表示/違反報告)
彩佑実(プロフ) - けーた。さん» けーた。さん、初めまして。コメントまで下さりありがとうございます。私も末ズのときの緑くんが好きなので早い段階で書こうと決めていました。楽しんで頂けてとても嬉しいです。不定期となりますが、これからも何卒よろしくお願いします:) (2021年11月30日 22時) (レス) id: 22c3e91f96 (このIDを非表示/違反報告)
けーた。(プロフ) - 初めましてで失礼します。緑くんが絡むお話が好きでお邪魔しました。実は他に推しCPがあるのですが赤くんとの時は右側の緑くんすごく好きでして。お話、とても楽しませて頂きました。これからも素敵なお話楽しみにしています✻ (2021年11月30日 21時) (レス) @page8 id: 857c9b8bce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彩佑実 | 作成日時：2021年11月27日 23時
