検索『かにう”ぁりずむ』検索結果『横浜の喫茶処＊２店舗目』【文スト】×【東京喰種】

story32─関係性 ページ4

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私は、少し混乱している太宰さんに、中原さんと戦った事。戦って勝利し、小沢君を部下として向かい入れたこと。
そして、私が喰種だと云うことを明かした。
勿論、太宰さんが敦君と戦った喰種だとは云っていない。



「……成程ね。じゃあ、君は章友君や私を食べる心算(つもり)なのかい？」

「真逆。私、喰種の肉しか食べませんよ。人間の肉は美味しいですけど、人間は美しいから勿体ないです」



これは事実だ。
人間の命や思考は、喰種より遥に儚く美しい。
それを食べて減らしてしまうなんて勿体ない。
だからこそ、私は汚い穢れた喰種を食す。



「……なんだか、少し安心しました」

「大丈夫です。元から食べようとしてた訳では無いですし」



ふぅ、と溜め息をつく小沢君にそう声をかける。太宰さんは何か考えているようだった。



「そう云えば、御２人はどんな御関係ですか？」

「嗚呼、云い忘れていたね。私と章友君は過去の上司と部下さ」

「……へ」



我乍ら変な声が出てしまった。
いやいや、だとしたら太宰さんはポートマフィア確定……いや、元か。
じゃあ有馬さんが云っていたのは過去の太宰さんのことだろう。



「……一寸昔、政府の犬である恩師から聞いたことがあります。ポートマフィア幹部である太宰治は、極悪人のような暴行、素行を繰り返しており、この業界で知らない者はいないと」

「うん、それ私だね」

「ですね」



否定する訳でもなく、2人は寧ろ懐かしとでも云いたげな雰囲気だ。
……まぁ、元というのもあるからかもしれない



「それでは、今は更生し、光の世界で暮らしていると？」

「眩しく感じることも多いが、大変気に入っているよ」

「……そう、ですか」



元闇の人間。現光の人間。
闇から光には、極悪人でも生まれ変われる。
……私は、どうなのだろう。

考えれば考えるだけ、無意味だろうか









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