【男性声優】さ い だ ー が ー る ! ! ８【愛され】

▽大仕事の話。 ページ47

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マ｢Aさん！！決まりました！！！｣

｢はぇ………？｣



突然歩いていた足を止めたのは、異様な興奮状態のマネージャーからの電話のせいだった。


Aのマネージャーさんは、本当に仕事のできる人だ。

滅多にミスはしないし、仕事だってきちんと取ってきてくれる。

Aに合いそうな声のオーディションがあれば探してきたり、教えてくれたりする。

明るくて優しくて、必ずAのそばに居てくれる。


そんなマネージャーが珍しく取り乱してAに連絡をよこした。

鈴木との大喧嘩から数日後の事だ。



マ[決まったんですよ！！！]

｢マ、マネージャーさん…？｣

マ[いち早くAさんにお伝えしたくて…っ。]

｢落ち着いて下さいって…何が決まったんですか？｣

マ[驚かないで聞いて、…いや絶対驚くと思うんですけどね……。]

｢あはは、はいはいなんですか？｣

マ[実は…DCコミックスへの参加が決まったんです！！それもハーレイクイン役！！]

｢…………は……？｣

マ｢向こうの方からオファーを頂いて、さっき上から聞かされたんです。｣

｢…っえ、ちょ…え……？冗談じゃないんですか…？｣

マ｢そんなタチの悪い冗談言いませんよ。本当です。Aさんの実力が、ちゃんと見えてきたんです。｣



目の奥がカッ…と熱くなった。

こんな道端なのに、大の大人が涙を流すだなんて恥ずかしい。

でもそんな事を考える暇もないくらい、ビックリしていて。


憧れの、あのDCコミックス。
ディズニーの仲間でもあるMARVELシリーズ。

更には大好きなハーレイクインの声を、Aが当てることが出来るのだ。


ぽろぽろと涙がこぼれる。

色んな感情がぐちゃぐちゃに混ざりあって、上手く言葉に出来ない。


ただ一言、あなたに言わせて欲しい。









｢っ…ありがとう、ございます…精一杯頑張ります…！！｣


マ｢ふふ、こちらこそです。ありがとうございます、Aさん。｣




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