【男性声優】さ い だ ー が ー る ! ! ７【愛され】

Happy Birthday . (1/3) ページ14

・

｢ふふんっ、りょー、へい、さん！｣

木｢あれAってちょ うわ何…？｣

｢ちょーっとメカクシです。｣

木｢……え、期待していい？｣

｢何のですか。｣



7月30日(火)。
今日は、みんながお待ちかね 木村良平の誕生日だ。


勿論、Aがそれを忘れるわけがない。

忘れられがちだが、彼女は以前木村にあった時、勢いだけで飛びついた事がある。

あの冷静で、仕事には全く一切迷惑をかけないAが。
何も考えずにただ木村がいたからという子供みたいな理由で体を動かした。

つまりは、それ位木村のことが好きだという事だ。


ここ最近は木村の方がAを追いかけていたような雰囲気だったが。

実際問題、Aの方が木村にベッタリなのである。

・

・

とまぁ、そんな木村の誕生日にAが何もしないわけがなく、それは薄々木村本人も気づいていた。

Aは今年何をやってくれるのだろうか。


去年は確か、美味しい手作りご飯を作ってくれた。

普段の手抜き料理すらも美味しいAの料理は、レシピをきちんと見て作れば更に美味しくなる。

それにレシピさえあればどんなものでも作れてしまうのがAの強みだ。



木｢Aー？今年は何すんの。｣

｢なんでしょーねー。｣

木｢去年は手作り料理だったしなー…、今年は高級フレンチフルコースかなぁ…。｣

｢っちょ、勝手にハードルあげるのやめてくださいよ！｣

木｢あはは、嘘々。楽しみなのは本当だけど。｣

｢またそうハードルを上げる…｣

木｢上げても完璧に応えんでしょ。｣

｢過信しすぎですぅ。｣



とは言うものの、そういう風に言ってくれる事にAはものすごーく照れている。

誰だって期待されたら嬉しい。
それが憧れの人なら、なおさら嬉しい。

・

二十分後。
タクシーに揺られて着いたのは、やっぱりAの家。

木村も何となく感覚で自分がどこにいるかはわかっていた。

今年も手作りごはんだろうか。

ガチャっとリビングのドアを開ける音がして、｢いきますよー？｣というAの声が後ろからする。









｢っとぅ！！！｣


木｢っわ眩し……っ…あれ、のぶ…えぐも……｣。


岡｢Aちゃん任務完了〜！｣


｢あいあいさー！｣




.

Happy Birthday . (2/3)→←▽in露天風呂。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す