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48 夢主視点に戻りますっ ページ5

「.....やめて兄さん」


鎖で首を引っ張られるも、精一杯の抵抗をする。


「そうか、まだ早かったか」


もうダメか...と目を瞑って覚悟していたが、寂しそうな声と共に首の引っ張られてる感覚は無くなった。


まだ早かったかって、あんたこの前私のファーストキス強引に奪ってくれたよね。

というのは口に出さないでおいた。


「....辞めるなんて珍しいね」



「続けて欲しかったんなら望みのままにしてやるが?」


ぽつりと独り言のように呟いたが、しっかり反応されて冷汗が出た。

カラ松兄さんは割とガチな顔をしている。

「いいです」

と私は引き気味に笑を零して全力で拒否った。


「その口から一言好きだと素直に言ってくれるだけでいいのになぁ」



その言い回しはまるで私が実は心の奥底でそう思ってるみたいだ。


「は、は?思ってないのに言うわけないじゃん。馬鹿なの?」

「ここで馬鹿だと認めたら君は心を許してくれるか?」


だめだ、二人っきりになったからってアピールが半端じゃない。



お陰でこの部屋の空気は異質に感じられる。

「あ、ここ」

少しの間が空いて、カラ松兄さんは私の首筋を指でなぞった。


驚いてビクッと過剰に反応してしまう。

「な、なに?」

「キスマークの跡取れちゃったな。....まぁ今更誰かに取られる心配もないから、付け直さなくていいか」


独言のように淡々とそういうカラ松兄さんが少し怖い。

「ああ...そう」

また暫く無言が続いた。

「ねえ、いつまでここにいるの?」

いい加減この陰湿な空気、耐えられないんだけど。


私は不貞腐れるように呟いた。

「Aが、俺を好きだと言ってくれるまでずっといる」

「勘弁して....」

理不尽だ。



好きでもないのに無理矢理そんなことを言わないといけないなんて。


「兄弟としては好きだからさ、ちょっと1人にしてよ」

「....分かった」

何とかカラ松兄さんを言いくるめて、納得してもらう。


意外とすんなり納得してくれてよかった。

今の私には考える時間が必要だ。



お腹は減ったけど、何時でも食べれるみたいだからまだいいか。



「じゃあ何か用があったら呼んでくれ」

「うん」


カラ松兄さんは扉まで行くと、名残惜しそうにゆっくり出ていった。
パタン。



扉が閉まる音が静かな部屋に反響する。

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設定タグ:カラ松 , ヤンデレ , おそ松さん   
作品ジャンル:アニメ
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ぽさ(プロフ) - チョロ松推しさん» Sなカラ松最高ですよね!!ありがとうございます!時間をかけてでも頑張って完結させようと思うので、その時までよろしくお願いします。! (2019年8月6日 13時) (レス) id: 3dce913a48 (このIDを非表示/違反報告)
チョロ松推し - Sなカラ松最高すぎ!もう死んでもいいわ(白目)続き頑張ってくださいね! (2019年8月3日 19時) (レス) id: b11d3bd2ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽさ(プロフ) - 夜空さん» ありがとうございます^^*完結できるよう頑張りますね! (2019年7月24日 16時) (レス) id: 3dce913a48 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - 頑張ってください続き楽しみに待ってます (2019年7月22日 22時) (レス) id: 2ba1387257 (このIDを非表示/違反報告)
カラ松girl(プロフ) - ぽささん» 楽しみにしてます!! (2019年6月10日 6時) (レス) id: b9685a6c85 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽさ | 作成日時:2019年5月27日 16時

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