坂田の幼馴染、大天使にアタックします。【まふまふ】【歌い手】 (ページ8)

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そらるさんは1から説明した。

まふ君は歌い手の中でも人気である事、ストーカーについての事、暴力などの被害にあった事など、リスナーが知っている基本的ものを教えてくれた。

「…だから絶対無理何だよ。まふは恋愛何てしない。諦めた方が良い」

『…』

確かに、言われればそうかもしれない。ストーカーって事は女やん？女やんな？

女子のうちがまふ君に近付くのは、分かってたけどリスナーちゃんが黙ってない訳や。

ってかまふ君自体が駄目やん、それ。ストーカーされてたんなら恋愛好まへんやん。

『…うーーん…分かった』

しょうがない、まふ君自体が駄目なんや。失恋歴26…ちゃう、彼氏いない歴26のうちには厳しいな。

『…よし、分かりましたそらるさん、うち…好きになってくれる様頑張るわ』

「………ん？」

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僕は、1人1人に「リハーサルお疲れ様でした」と挨拶をして自分の家に向かうための駅を探していた。

「(あと40分ぐらい時間がある…)」

ここから駅は大体15分。どこか寄って行くにも曖昧な時間だし、このまま直で駅に行こうかな。

……って言ってもこれが終電だし、乗り遅れたらヤバい。

両耳にイヤホンを掛け、いぶ君が歌っている曲を流す。テンポの早いもので、自分の歩幅はいつもより広く、早歩き。

思ったよりも早くつきそう…。

「…ふぁぁぁーーー……あ！？」

『うおあっ！！』

大きな欠伸をして大きく伸びをした……直後。隣から確実に人間と思われるものが飛んで来て、僕とその人は倒れ込んだ。

聞き覚えのある女の人の声。もしかして…これは…。

「…さかたんの…幼馴染ちゃん…？」

恐る恐るそう言うと、「いてー」と言いながら上を向く。

するとばっちり目が合い、その瞬間目が輝いた。

『まふまふさんじゃぁん！！』

「ひぃぃっ！」

まるで化け物でも出たかの様な反応をしていると彼女は「そんな怖がらんで～」とニコニコしながら言った。

良い人そうで愛想は良いけど…まだちょっと警戒するなぁ…。

『あっ、見て！そらるさんとるす君とな、LINE交換したんやでうち！』

じゃーんっと言ってその画面を見せてきた。「へぇ～」と相槌を打ち、良かったねと褒める。

…LINE交換かぁ。そんなに仲良くなったんだ。ほぉ、凄い。

「…え、待って、LINE交換…？」

『うんっ』

いや、え、良いの？歌い手だよあの人達？待ってこの子何者。

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