坂田の幼馴染、大天使にアタックします。【まふまふ】【歌い手】 (ページ11)

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申し訳ない……申し訳ないんだけど、溜息しか出てこない…。

『巨乳…！何でそう男はボインが好きなんや！！』

あの…全て丸聞こえ何ですが。それに僕巨乳じゃなくても別に良いし…。

…え、いや、ホントだよ？？

「(…うーん…まだ駅に着くには数分かかりそう…)」

じゃあこの期間どうするか…。

ただ黙って歩くのも何だし、僕が嫌な顔した時も傷付けちゃったし、そこら辺は悪いかも。

……そりゃ嫌な顔位するよ…またストーカーされたらたまったもんじゃないし、突き放さないと一生付いてきそう…。

「(……悪い子じゃなさそうなんだけど、油断禁物だ…)」

さっきからずっと胸の事しか言ってないしフランクフルトだとか肉まんだとか下ネタしか言ってない。

本当にこの子は大丈夫だろうか。

……けど、何か話さなきゃだよね…。

「あ、あの…」

コミュ症の僕が勇気を出して、それも女の子に声を掛けた。

「はいー…」と言って顔を青くしてこちらを恐る恐る見た。

さっきの彼女とは全然違くて、「突っ込むぞー！」って感じじゃなく、「すいません引っ込んどきます」と自身が無さげだった。

「いや、あの、別に悪い意味で引いた訳じゃないんです…ただ、まだちょっと警戒してるだけだから！」

いや、警戒は酷いかもしれない…うう…けど言葉が思い付かない…。

この子には申し訳ないんだけど、僕だって嫌な事は嫌だって言いたい。だから＿＿……

「好意を抱くって言うのは、結構重い事だと思ってる。それに僕は世間にも知られちゃってる訳で、ファンって言える子達もまぁ…いるから…」

『…』

スマホを片手に硬直する彼女。

"叶わない恋なんだよ"って、はっきり伝えようと思う。じゃないとこの先大変だ。

「あー……あの、その…だから、やだなって…」

『……』

って、この子聞いてる？さっきからずっとぼーっとしてるけど…。

手を目の前で振り、「おーい」と声をかけてみる。けど彼女は動かなくてそろそろ心配になってきた。

「え、大丈………」

肩に手をつこうとした所のだが、彼女の目から沢山の涙が出てきてその手は引っ込んだ。

それはもう滝の様で心配よりびっくりの方が上だった。

「やっ、えっ、あの…ごめ、ごめ…」

どばーっと出てくる涙は止まらない一方でどうすれば良いか分からない。

過去に女の子との関わりなんて全然無いし、対処法を知らない。

え…どうすれば…。

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