ハツジョージキ【まふまふ】 (ページ32)

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そらるさんから告げられた事は発情期なんて関係無く、まふ君をどう思っているかだった。

前に天月君にも似たような事言われた気が…。

『どうしてそんなの聞くんですか？』

どう思っているかなんて私の勝手…でも、何か理由があるのかな。私の問い掛けに戸惑っているのか、「いや、なんと、なく」と言葉を濁す。

「…好きじゃないの？」

『えっ』

好き、という言葉に持っているスマホを落としそうになった。何を戸惑ってるの、そんな訳ないでしょ。ただの後輩だよ。気をしっかり、A。

「好きじゃないですけど？」と少し声が裏返ってしまったがきっぱり言うと「……へぇ」と何か言いたげで返ってきた。

『なっ、何が言いたいんですか？』

「いーや？二人共発展が一直線だからさー…可笑しなぁって」

何だろ…全て見透かされてる感が凄い。「告白しないの？」なんて言うがこの人さっき私が言った事聞いていたのかな。

「しないの…？」

『…。』

黙った私に、もしもーーしと電話のご挨拶。もう…煩いな…告白なんて…告白なんて…

『出来る訳……ないじゃないですか…』

くすりと笑った声が聞こえて、それに少し恥ずかしくなって頬を染めた。何でお見通しなの？そんなに顔に出ちゃってる？そらるさんも天月君も、何で分かるの…。

「で、いつから？中学の時から一緒何でしょ？いつAは好きになっちゃった？」

『もー！止めて下さいよ！』

本当は高校二年生の時から。理由なんて無い。気付いた時にはもう好きでいた。話はそらるさんにより戻され、「告白しないの？」と。

"しない"じゃなくて"出来ない"のだ。私にはそんな勇気無い。

『振られるの、怖いです』

「……えっ…振られる？」

絶対に無いとでも言う様な声音でこっちがビビる。「無いと思うけどなー」って、どこから湧いてくるんですかその自身は。

『私、本音言っちゃうと、幸せ何です。まふとひとつになれた事が』

「…ふぅん？」

以外だったのか、さっきよりも更に聞く耳を立てて私の言葉一つ一つを大切に聞いてくれる。

『薬役だなんて嫌です……まふ君、行為の時好きですって言ってくれて…凄く嬉しいのに、でもそれは快楽に対して何だろうなって』

私は好き、彼の事。快楽だとかじゃなくて。けど言っちゃったから協力するって、体だけの関係になるって。

仕方ないやって思ってたのに…そらるさんのせいで好きの気持ちが溢れちゃうじゃないですか。

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