優等生の片割れは

＊〜20話 ページ21

貴女｢……ここに来た時に、頭に入ってきたけど…
もう、パート分けしてあるんだし
私のパートを増やすくらいなら別に大丈夫だよ。｣

えむ｢あたしのパート一緒に歌いたいな！！！｣

貴女｢……………｣

初音ミクと、ワンダショの4人で綺麗に分けて作られている。ワンダーランズ×ショウタイムとして結成された4人の間に、中途半端な私が入るスペースなんてない。

貴女｢…ごめんね、今日はもう…やめておくよ。｣

司｢そうか…無理強いをしてすまなかった…！！
だが、今度はワンダーランズ×ショウタイムの団員としてAにも歌ってほしい…！！！！！｣

貴女｢…うん。今度…ね。｣

そんな機会があるのかも分からないんだから、ちゃんとした返事なんてしない方がいい。
………歌は…一度だけ、歌ったことがある。
…まふゆと一緒に………再生って歌を。

いい曲だった。歌を作った人と話してみたいなって思ってたけれど…忙しかったし、離す暇なんてなかったな

貴女｢………ねえ、類。｣

皆がそれぞれ、歌の練習だったり個人個人で
わかれているとき、類の袖を掴む。

類｢おや、どうしたんだい？｣

貴女｢…………｣

類｢……………どうか、したのかい？｣

話さない私に、類が先程より真剣な声で
そう言った。

貴女｢……セカイは、このワンダーランドのセカイ以外に…
まだ、あるの？｣

類｢………それは、僕もずっと気になってるんだ。
司くんの造ったセカイ以外にも、誰かの想いで造られたセカイがあるんじゃないかってね。

前にカイトさん達に聞いたのだけれど、教えては貰えなかったんだ。…けれど僕は、あると思っているよ。

どうしてだい？｣

貴女｢…少し、疑問に思っただけだよ。
類は、この中で一番詳しそうだなって勝手に思っただけ。
……私も、皆と同じ想いがあるからこのセカイに来れたの？それとも、一度来たことある人が側にいれば…

誰だって、入ることは出来るの？｣

そういえば、軽く目を見開いた。
…質問、しすぎたかな

類｢そうだね…このセカイに来たことがあるのは、
司くん、えむくん、寧々、僕…そして、Aくんだけなんだ。

司くん達は、同じ想いを持っているのだと
言っていた。けれど、Aくんはどうだい？｣

貴女｢…私………？｣

類｢うん。君が…僕達と同じ想いを持っているのであれば
同じ想いをもった人だけが入れる。
けれど、同じ想いでなければ…

僕達が側に居ると、誰でも入れる、と言うことになるね。｣

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