頑張りすぎな紫耀くん (ページ24)

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I

紫耀が倒れてから、俺は紫耀に近付くことができなかった

紫耀は、今日一日ずっと腹痛に耐えて練習をしていた

なのに、自分の都合だけで勝手に当たって

しかも悪くない紫耀に謝らせて俺は謝らない

最終的に、紫耀を倒れるまで追い込ませてしまった

こんな最悪な事したのに、｢大丈夫？｣なんて言える立場なわけがない

岸｢…玄樹。こっち、来な？｣

岩｢いいよ。…合わせられる顔なんて、ないから。｣

岸｢いいから。なっ？｣

岸くんの勢いに負けて、恐る恐る紫耀のほうにいった

横になっている紫耀は、汗を浮かべてまだほんの少し苦しそうだけど

気持ちよさそうに眠っていた

岸｢…たしかに、少し言い過ぎだった所もあると思う。さすがに。｣

やっぱり

そうだよね

岸｢でもさ！玄樹だって本気で言ったわけじゃないんでしょ？本当は、謝りたかったんだろ？｣

岩｢え…｣

なんで？

何で見透かされてんの？

岸｢こんな大変な時期だし、多少当たったりギクシャクする事はあるよ。逆に、そういう時期を皆で乗り越えてこそ、絆はもっと深まるだろうし、もっと良いグループになれると思う。だから今日のも、悪い事とかじゃない。俺らが成長するための、良い出来事だと思うな。｣

岸くんの言葉を聞いて

いつもだったら有り得ないのに

何故かすんなりと入ってきて、心に響いた

なんだよ…

岸くんも、ちゃんとリーダーじゃん…

岩｢ｸﾞｽ……ありがとう。ちゃんと謝って、しっかり仲直りする。…迷惑かけて、ごめん。｣

永｢優太のくせに、たまにはええ事言うやん！笑｣

神｢こんないい事初めて聞いたよ笑｣

高｢初めて笑｣

岸｢なんでだよぉぉ！！｣

紫耀、あんな酷い事言ってごめん

だけど、これからも喧嘩したり八つ当たりする事はあるかもしれない

でも、それもグループが成長するための

絆を深めるための出来事として考えていこう

だからと言って

言い過ぎは絶対にしない

もう二度と言わないから

だから、許してもらえないかな？

起きたら、すぐに伝えよう

end