轟き出した残響 ページ46
日が昇る前の少し明るくなった部屋で目を覚ます
初めての身体の気だるさに、あぁほんとに…と昨日の事を思い出しお腹に手を添える。奥深くまで感じたスモーカーのカタチがまだ残っているようで、ぎゅっと胸がいっぱいになった
すぐ後ろで規則正しい寝息が聞こえてくる
包まれている腕を少し撫で温もりを感じる
それだけで愛しくてまた視界が涙で埋まった
スモーカーに会ってから泣いてばっかりだ
それはきっと…いつの間にか答えは出ていたから
そっと動いて向き合うようになり眠っているスモーカーの頬に手を添えてキスを落とした
「(ずっと…このままっ)」
そう願いを込めてもう一度キスをして、
そっとその腕から抜け出した
「(ありがとう、スモーカーさん。だいすきだよ)」
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少しの肌寒さに目を覚ます
外は既に明るくて、久しぶりによく寝ていたのだと1つ欠伸をこぼした
隣のAは…と目をやると、ベッドには居ない
起き上がり部屋を見渡すが人の気配がしなく、二本の愛刀も無い。
ベランダにも外の露天風呂にも姿はなかった
「っ…A…」
電伝虫を手に取りAにかけるが繋がることは無く
呼び出し音だけが静かな部屋に響いた
「離れんじゃねェって言っただろうが…っ」
昨日触れていたAの感触を思い出すように掌を握りしめた
翌日
海軍本部にある報せが入り激震が走った
以前、マリージョアへの侵入を許した黒ひげ海賊団の船長通称黒ひげが、火拳のエースを破りその身柄を献上品として七武海への加入を申し出たのだ
それに伴い、海軍本部は起こり得る"戦争"の為に超厳戒態勢に入り、七武海の招集も始まり準備に入っていた
そしてその２日後
世界政府が内密に調べていた一件
20年前、世界政府への裏切りによって滅ぼされたという一族"鬼神一族"
その血がまだ途絶えていなかったという報告が入る
立ち入り禁止区域
バスターコールによって壊滅した島"ファミリア島"
そこを監視する映像電伝虫に映っていたのが
姿を消したAだった
何も無いはずの島のどこかへ消え、そして出てきた姿は
一族の変化形態、獣人"鬼神"の姿だった
その姿を捉えた後映像電伝虫は消え、Aの行方は分からなくなった
行方を探していたガープにクザン、スモーカーらはその知らせを聞き驚きのあまり言葉を失った
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作者名：Ancop | 作成日時：2023年3月16日 15時
