いかれた世界 ページ27
次の日
海軍本部は朝から騒然としていた
それは昨日W7で問題のあった麦わら一味が、司法の塔"エニエスロビー"へ乗り込み加盟国の旗を撃ち抜き宣戦布告をしたのだ
それによってCP9のスパンダム長官からバスターコールの要請が入り、海軍本部の軍隊は出航の準備に取りかかっていた
「…」
「…行かんのか？」
「やだよ。そんな政府の言いなりで動くなんて。それにバスタコールなんて…」
「クザンのやつも、ずっと追っていた女じゃからのう。今どこで何しておるんかわからんが、おそらくどこかで見ておるんじゃろう」
「色々複雑すぎる」
上階のベランダから慌ただしい港を見下ろす
たった1人の為に島ごと焼き尽くすなんて、本当にいかれている
「政府の考えることは吐き気がする。私は私の信じた正義にしか従わない」
ルフィ達に向けられたことへの怒りと、政府への不信感。そして、体の奥底から湧き上がる覚えのない憎しみのようなもの
全身の毛が逆立つような怒りを抑えるように拳を強く握りしめた
「…今行ったら、多分
ぼそっと呟いて横を通り過ぎたAの横顔を見てガープは目を見開いた
それは瞳が紅かったから
「っA！！」
「…なに？」
「…いや。なんでもないわい」
「そう？じゃあ」
だが、振り返ったAの瞳はいつもの琥珀色だった
歩いていく背中を見つめ、姿が見えなくなるともうじきかもしれんの…とガープは外を眺めた
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その後、エニエスロビーへのバスターコールで島は崩壊
中将率いる軍隊達数百名が送り込まれるがニコ・ロビンの奪還は叶わず。
麦わらの一味はまんまと全て取り戻して何隻もの軍艦を交わし脱出に成功した
「大将青雉！？いらしていたとは！まだ追いますので！」
「もういい。この島と艦隊を見れば一目瞭然…。この一件は、我々の完敗だ」
そしてこのニュースは瞬く間に世界に知れ渡った
「ふん。やっぱり政府は全部麦わらの一味のせいにしてる」
「バスターコールなんてもん、世界に見せる訳にはいかんからのォ。分かっておった事じゃろうて」
「ほんと嫌い。世界政府」
「わっはっは！そう怒るな。そうじゃ、コビーとヘルメッポをW7に連れていくが、お前も来るか？」
「えっ、なにしに…」
「2人を会わすだけじゃ！それにたまにはわしも孫に会いたい」
「ふーん。じゃ着いていこうかな」
そしてガープの船でW7に向かった
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作者名：Ancop | 作成日時：2023年3月16日 15時
