姫の帰宅 ページ32
「うーん！よく寝た」
朝陽が差し込む部屋で、大きく伸びをし窓の外を眺めた
今日も快晴で、朝の温泉街と海がきらきらしている
朝風呂に入ろうかな、なんて考えていると1羽のニュースクーが窓にとまり、渡されたのは一通の手紙だった
「…ハンコックさん」
手紙の裏には九蛇の刻印が押されていた
"王下七武海"海賊女帝 ボア・ハンコック
全く表に出ない彼女とは、中々会えないがたまに手紙のやり取りをする仲だ
手紙の内容は、久しぶりに会いに来いと、先日の招集にAが来ると知ったら行っていたのに、と。
後々聞いたのか、Aが出たのを知ったらしい
「なんで皆私が居たら出てもいいってなるの。実はアイドルやってるのかな、私は」
ハンコックの少し拗ねた表情を思い浮かべるとくすっと笑って、手紙に目を通し終えるとバッグにしまった
「さて。もう1回お風呂入って帰ろうかな」
充実した弾丸旅行は幕を閉じた
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"聖地マリージョア"
「…なんだと？あの一族が生きておるかもしれん、だと？」
「はい。確証はまだありませんが、おそらく。」
「由々しき事態じゃ。早急に隠密に調査せよ」
「御意。」
「……忌々しい、"鬼"共め…」
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海軍本部上階
「たっだいまー」
「おォ、A！帰ってたのか！どうだった？温泉は。」
「いやぁー最高だね！お肌ツルツルになったよ」
「どれどれェ…
「やめんか黄猿」
お土産袋をたくさん抱え元帥室にやってきたAは、どっさりとテーブルに置きソファに身を投げ出した
「あぁー疲れた。旅行もいいけどいちいちマリージョア超えるのほんと疲れるわ。もう新世界行かないでおこ。」
「ちゃんと隠れていたんだろうな？」
「もちろん」
おなじみ、猫の被り物をひらひらとさせる
給仕が持ってきてくれたお茶をひと口飲み、お土産のお菓子をガサガサと広げた
「もう配るの面倒臭いからここ置いとくね？」
「コラ。私の机を物置にするな」
「向こうの海はどうだったァ？何も無かったかい？」
「…ナニッテナニガ？」
「"赤髪"と"白ひげ"に少し動きがあったんだよォ。今は何も起こってないけど、一応青雉くんとガープ中将が出てるんだよねェ」
「へ、へぇー？そうなんだ！知らなかったな！あはは！」
「「？？」」
心当たりがあり過ぎだ
その事に関わった訳では無いが、その一味に出会ったのはしんでも口に出すまいと、お菓子を頬張った
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作者名：Ancop | 作成日時：2023年3月3日 0時
