弐壱話 ページ22
牢屋から出ても、私は客をとらなかった。
ヒロトに申し訳ない、とかそういう理由ではなく、ただ単に自分自身を見失っており、これからどうしていけば良いのか、分からなくなっていたのであった。
自室でぼおっと過ごすことが多くなり、食事もまともにとらず、痩せこけていく一方だった。
「姉さま、ご飯食べないのですか??」
幼い禿が心配をしてくれるが、そんなことにも気をかける余裕もない。
私は、ただ横に首を振り、禿を部屋の外へ追い出した。
・
数日後
コンコン
ベットの上で、寝転がっているとドアをノックする音が聞こえてきた。
私は、禿が来たと思い、固まった体をゆっくりと起こしてドアを開けた。
すると、
「久しぶりだね。」
禿の可愛らしい声ではない、凛とした男の声が聞こえてきた。
ドアの向こうに立っていたのは、照美だった。
彼は、私に目を合わせると口を開いた。
照美「A、そろそろ客をとれ。お前のことを待っている客が山ほどいるんだ。お前の辛い身も分かるが、股を開かないものはここにいる資格がない。明日からでもいいから、相手をするんだ。いいね?」
彼はひとしきり言うと、私の返事も聞かずに出ていった。
私は、またベットの上に寝転がりただ天井をぼおっと眺めていた。
何も考えたくなかった。
・
ふと、私は天井の柄に向日葵があるのを見つけた。
すると、次の瞬間、何故か懐かしい感じに飲み込まれ、脳内に鮮明な映像が浮かび上がってきた。
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りま(プロフ) - ゆーみやン@JustinB好きさん» ありがとうございます!本当に嬉しいです!これからも宜しくお願いします。 (2017年4月26日 19時) (レス) id: 955dc22c3d (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみやン@JustinB好き(プロフ) - 完結おめでとうございます! 切ないお話でしたが、感動しました!! 読み飽きなかったです! これからもりまさんのこと応援しています!( *´艸`) (2017年4月9日 1時) (レス) id: cef1a7a657 (このIDを非表示/違反報告)
りま(プロフ) - 南野ユウカ@元ぱるさん» ありがとうございます。そんなこと言っていただき本当に嬉しい限りです。今後ともりまの作品を宜しくお願いします。 (2017年3月25日 8時) (レス) id: 7395b73eeb (このIDを非表示/違反報告)
南野ユウカ@元ぱる(プロフ) - 完結おめでとうございます。とても面白かったし、展開が読めなくて凄くワクワクしてました。 (2017年3月25日 6時) (レス) id: 16e2777840 (このIDを非表示/違反報告)
ぱる(プロフ) - りまさん» はい!更新頑張ってください!!(o^-')b ! (2016年11月13日 9時) (レス) id: 16e2777840 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りま | 作成日時:2016年5月28日 17時