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よく、" 神様は意地悪だ " っていうけど、本当にその通りだと思う。
そして、時に残酷。
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高校2年、冬。
当時付き合ってた海と、些細なことで喧嘩をした。
すぐに謝れば済むものを、どっちも折れずにズルズルと喧嘩を続けてしまった。
そのまま学年が上がり、受験やら就職やら面接練習やら…
連絡とる暇も、勇気もなくて、結局そのまま自然消滅。
それなのに…
「え…海…?」
『…A?』
なんでこのタイミングで海に会わなきゃいけないの。
気まずくてしょうがない。
「え、なんで…ここいるの?」
『いや、なんでもなにも俺の大学だし…』
いや私の大学でもあるし。
まさかの進学先が同じって…
しかも、
?「海くん、この人は?」
『ん?あぁ…えと…高校から一緒の…友達?』
?「そうなんだ!初めまして。佐野ひなたです」
「え、あ…うん、Aです、初めまして…」
なにこの一緒にいる超絶かわいい子。
誰この子?
視線で海に問いかけると、言いづらそうに視線をずらされた。
『えっと…俺の、彼女…』
彼女
カノジョ
「彼女…?」
小さく声に出してちらっとそっちを見ると、ニコッとかわいく微笑まれた。
いや、かわいい。
「そっ…か。うん。彼女、できたんだね…」
ハッキリ別れてないとはいえ、お互い自然消滅と割り切っていたのは分かっていた。
分かっていた
…はずなのに。
『A、ごめ…』
「なんで謝るの。…じゃ私行くね」
この恋から進めてないのは、私だけだった事実に、少しだけ悲しくなった。
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作者名:ましゅまろ | 作成日時:2020年3月19日 1時