二十三章ー見栄ー ページ29
穂乃果「Aと一緒にこういうところは、初めてだねー」
A「まぁ、そうだな」
というわけで俺と穂乃果は近場のゲームセンターへとやって来ていた。
…俺は、なにをしているんだろう。
すると、さっそく穂乃果がクレーンでぬいぐるみを取ろうとしていた。
…が、そんなに上手くいくはずもなく。ぬいぐるみは呆気なくクレーンから滑り落ちた。
穂乃果「あれ?上手くいかないね」
A「まぁ、こういうのは正規のルートでは取れないように設計されているのだからな」
穂乃果「ええー…」
しょんぼりとする穂乃果を見て、俺は鼻をならす。
A「フン。取るならば、正規以外のルートを使えばいい…俺の究極の力を、見せてやる」
そう言って、俺は[集中]を発動する。
そして見えてくる未来。
…俺はクレーンがあんまり得意ではなかったようで…
考えられる未来に残念ながら取れる未来はない。
A「まだだ!俺を舐めるなよ!」
穂乃果「ど、どうしたの、A?」
ビクッとしている穂乃果を尻目に、俺は更に考える。
…俺も二回ほどチャレンジして未来を変えようとしたが、結局何かが動くわけでもなく、諦めることとなった。
A「ま、まぁいい…失った物ばかり数えても仕方がない…」
穂乃果「そうだよね!ほらA!次あれやろう、あれ!」
A「うん?…なんだこれは」
見た感じ、何かの占いゲームか何かか?
A「まぁ、いいぞ」
子供だましのようなものだが、穂乃果が楽しそうだし、良しとしよう。
名前と血液型。簡単な質問に答える。はて、これは何を趣旨にしているのか…。
そして結果がおみくじのような長い紙に印刷されて出てくる。
穂乃果「…えへへ…」
その紙を見て、穂乃果の顔が一気にほころんだ。…何があったのかを詮索するのは野暮というものだろうか。
穂乃果「よかった…」
A「そ、そうか」
何が起きたかは、知らないがな。
穂乃果「あ、ごめん。穂乃果お手洗い行ってくるね」
A「ん?あ、ああ。わかった」
そう言って穂乃果はトイレに駆け込む。どうにもさっきから落ち着いてないな、あいつ…。
…さて、それじゃあちょっと頑張るか。
穂乃果「お待たせ…って、A?」
A「遅かったな。コイツも待ちくたびれたろうに」
穂乃果「…え?」
俺が、ほらっと渡してやると、それを確認した穂乃果の顔が驚きと笑みに変わる。
俺の頭痛と引き換えに、穂乃果の手には先ほどのぬいぐるみが収まっていた。
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菊(プロフ) - こちらでも生存報告しておきます。私生活多忙のため、続編を書けていないこと、誠に申し訳ございません。完結まではもっていくつもりですので、どうか長い目で見守ってください (2015年5月13日 18時) (レス) id: 757134f30c (このIDを非表示/違反報告)
うえぽん - 何とか生存しててよかったです。無理しないで頑張ってください (2015年3月6日 21時) (レス) id: 8b695f2b6e (このIDを非表示/違反報告)
菊(プロフ) - うえぽんさん» 一応生存報告をw学校でテスト中でして製作止まってますw復帰は2日後か3日後となります… (2015年3月6日 7時) (レス) id: 757134f30c (このIDを非表示/違反報告)
うえぽん - 続編ファイトだよ! (2015年3月5日 20時) (レス) id: 8b695f2b6e (このIDを非表示/違反報告)
うえぽん - 自分もミューズのメンバーはすきだけど、ことりと花陽が好きですね。更新お疲れ様です♪ (2015年3月2日 20時) (レス) id: 52f8adeea0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菊 | 作成日時:2015年1月12日 13時