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樹が机の上に置いていた聴診器を手に取った瞬間に

緊張で体が硬直してしまう。



「いつき.....」


樹「ん?どうした」


「ちょっとだけ待って」


樹「良いよ、Aが準備出来るまで待つから」


ふぅーっと息を吐いて緊張を収めようとしていると

樹はベッドの傍に椅子を引き寄せて来て

私の手を両手で包み込んでくれた。



樹「ねぇA、何で診察室(ここ) に居るのか気にならない?」


「気になる。私ロッカーで寝てたはずなんだけど…」


樹「ふっ寝てた?抱えて運んでも起きなかったくせに」


そう言って樹は悪戯な笑みを浮かべた。



「…ん?運んだ!?」


樹「まさかお姫様抱っこなんか経験すると思ってなかった」


あぁもうダメ。職員の誰とも顔を合わせられない。


樹「別に隠してる訳じゃねぇから良いじゃん」


「最近はカルテ取りに来る事務の子に冷やかされるんだから」


樹「そんなこと言って、喜んでる」


唇をむにゅっと挟まれて

樹の顔がどんどんと近づいてくる。



樹「んっ……………なんでだよ」


慌てて口を押えて

樹の唇を手の甲で受け止める。


「移っちゃう、から……」


樹「ふっ、顔真っ赤」



樹はいつも余裕そうで


「盛んなばーか」


樹「あぁ?ほんとにチューすんぞ」


ドキドキさせられてばかり。



樹「いつになったら落ち着いてくれんの?今心音聞いたらすっげぇドキドキしてるだろうな」


ニヤニヤしながら顔を伺うように覗き込んでくる。


「もぅ、そんなこと言うから落ち着かない」

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Mei - 読んですぐ『好きなやつ!』ってなりました。ガッツリ医療系ではないのですが、私自身少し医療分野に関わる実習に行っていたこともあり、共感する部分も多くありました。これからも楽しみにしてます! (2019年11月8日 1時) (レス) id: 6c146f9d58 (このIDを非表示/違反報告)
To(プロフ) - すごく胸キュンでした…占ツクの中で一番好きな小説になりました!!いつきくん最高でした…。またこ の続編やファンタ(なっちゃん)のドクターシリーズも読みたいです。 (2019年11月8日 0時) (レス) id: 55722799bd (このIDを非表示/違反報告)
yuki - このお話めっちゃ好きです!!この3人のお話がもっとみたいです!続編希望です! (2019年10月26日 18時) (レス) id: 02ed079c97 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - ドクターシリーズすごく好きです!続編見たいです! (2019年10月25日 18時) (レス) id: 3a12b44223 (このIDを非表示/違反報告)
桃の木m r i(プロフ) - 面白かったです!ずっと読みたいです!続編を望みます!主人公の体調不良多めで笑倒れたりとか?緊急事態になったりとか? (2019年10月25日 16時) (レス) id: ce5b46e04d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みやあ | 作成日時:2019年10月12日 14時

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