検索窓
今日:2 hit、昨日:20 hit、合計:236,616 hit

殺して、愛して。 ページ32











思考が、理解が追いつかない。

必死に小さい脳を使って考えてみようとするけれど、それ阻止すると言わんばかりに口付けが、神威の熱が、唇に注がれる。


いつの間にか神威の手が後頭部に移動しており、離れることも許してくれない。






「んっ…ふ、っ……んん…」





されるがままに、唇を貪られる。ただ触れているだけで、舌だって使ってない。なのに……どうしてこんなにも、熱を持っているのだろう。





「…っん…はっ……!」





ようやく唇が離れた時には、私の息は切れ切れで、力なく地にへたり込みそうになった私を、神威が支えた。

まだ真っ白で何も考えられない私に、神威は言った。





「分かってくれた?こういうことだよ」






何がこういうこと、だ!!ただ息絶え絶えにさせられただけでしょ!

と、叫ぶことも出来ず、代わりに精一杯の不満を込めて睨みつけると、神威は何故か呆れたようにため息をついた。






「Aは俺を散々馬鹿だとか言ってたけど、Aの方が馬鹿だね。…馬鹿でも分かるよ、これくらい」






突然、人を押さえつけて好きなだけ口付けたと思ったら、今度は馬鹿呼ばわりとは。

けれどまあ、事実何もわかっていないのは私だ。言い返すことも出来ず、ただ視線を逸らした。






「…さっきも言ったでしょ。俺は前にAを助けた。でもそれは、ただ殺したいから生かしたんじゃない」






それは、総悟とのやり取りでも聞いた言葉。けれど、その先はくだらない感情、とか何とかと、抽象化されていて私にはあまり理解出来なかった。

その抽象を、演繹するであろう次の神威の言葉に、私はまたも、思考を奪われることとなった。






「俺はお前を…Aを、愛したいから。もっと愛して、殺したかったから生かしたのさ」

馬鹿ふたり→←何が何だか



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (384 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1324人がお気に入り
設定タグ:神威 , 銀魂 , 沖田総悟   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

頑張ってください - ああああああああ久々に読んだら進んでてまた神威熱が… (2020年1月6日 1時) (レス) id: ac6d87c707 (このIDを非表示/違反報告)
自己満者 - 京篇凄い良くて、泣いちゃいました(笑)更新頑張って下さい! (2019年8月17日 15時) (レス) id: c6b3012422 (このIDを非表示/違反報告)
陽奈(プロフ) - むくさん» コメントありがとうございます。時間をかけて丁寧に書いたシーンなのでそう言っていただけるととても光栄です!これからもよろしくお願い致します。 (2019年5月26日 23時) (レス) id: 765bdcb728 (このIDを非表示/違反報告)
むく(プロフ) - 求婚シーンめっちゃ好きです〜!! (2019年5月25日 23時) (レス) id: 3bb4d6b7d5 (このIDを非表示/違反報告)
陽奈(プロフ) - 匿名さん» 初めまして!そう言っていただけてとても嬉しいです。神威くんのイケメン台詞は割と心の声の方が潜んでいたりします笑これからもよろしくお願いします!コメントありがとうございました! (2019年4月29日 20時) (レス) id: d60993068d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:陽奈 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ryosukehar1/  
作成日時:2019年1月8日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。