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彼の者切らず我を切れ ページ27



沖田









強く、頭を殴られたような衝撃に襲われる。一瞬、Aが何を言っているのか理解出来なかった。

だが、それを言っているAの顔を見れば、その奥に潜む真意まで、見えてしまうし自分の鋭さを呪いたくなる瞬間だ。







「(…女の顔、してやがる)」








俺たち真選組や、幕府を気にして言ってる訳じゃない事くらい、よく分かる。

普段、殆ど相見えることの無い、女の顔。此奴は、此奴はーー









「…私、神威に惚れてる。一緒に、居たい」








決定的な言葉が、放たれる。その表情は真剣そのもので、息をする事さえ躊躇われてしまう程。

何も言わない俺に、怒っているとでも思っているのか、Aは更に言葉を連ねる。









「本来なら、好意を抱いた時点でいけない事も、好意を抱いたとして、その先は茨の道だって事も分かってる。…だけど私は、自分の意思でこの道を選ぶ」








その言葉のひとつひとつから伝わってくる、Aの強い想い。

俺に対する申し訳なさからであろう、目尻の下がった苦しそうな表情。それに、神威に向けられた、瞳に宿る優しげな光。








「だから、だから…もし、私のこの想いが、士道に反していると、真選組に仇なす事になっているのなら……総悟が、私を斬って欲しい」








常人よりは大きくても、やはり女らしい丸みを帯びた拳を力一杯握り締めて。俺に向かって、そう言い切った。


そんなAの様子を冷静に分析出来るくらいには、俺の心は落ち着いている。何を言うこともできず、ただ聞いていた。Aの想いを。








「……ははっ、くく、く…」







暫くして、自分の唇から漏れたのは、笑い声。自分でもひどく久し振りに感じる、砕けた笑声だった。

何時しかの日に→←私のこころは



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設定タグ:神威 , 銀魂 , 沖田総悟   
作品ジャンル:恋愛
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頑張ってください - ああああああああ久々に読んだら進んでてまた神威熱が… (2020年1月6日 1時) (レス) id: ac6d87c707 (このIDを非表示/違反報告)
自己満者 - 京篇凄い良くて、泣いちゃいました(笑)更新頑張って下さい! (2019年8月17日 15時) (レス) id: c6b3012422 (このIDを非表示/違反報告)
陽奈(プロフ) - むくさん» コメントありがとうございます。時間をかけて丁寧に書いたシーンなのでそう言っていただけるととても光栄です!これからもよろしくお願い致します。 (2019年5月26日 23時) (レス) id: 765bdcb728 (このIDを非表示/違反報告)
むく(プロフ) - 求婚シーンめっちゃ好きです〜!! (2019年5月25日 23時) (レス) id: 3bb4d6b7d5 (このIDを非表示/違反報告)
陽奈(プロフ) - 匿名さん» 初めまして!そう言っていただけてとても嬉しいです。神威くんのイケメン台詞は割と心の声の方が潜んでいたりします笑これからもよろしくお願いします!コメントありがとうございました! (2019年4月29日 20時) (レス) id: d60993068d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:陽奈 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ryosukehar1/  
作成日時:2019年1月8日 17時

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