ep.3 ページ3
ここにくる前に学校で見た資料では
二次セレクションを勝ち抜いたのは全員で35名。
全員の身長と体重を把握してはいるけれど、
『(...今まではアボイエからの注文を捌くだけでよかったから
料理に集中できたのに。)』
ーー考えなければいけないことが多い。
厨房で全員分の名簿を広げて、私は首を捻り続けた。
今日から三次セレクション「世界選抜」が始まると言う。
私のインターンはその試合後の食事からだ。
ある程度メニューを考えていたけれど煮詰まったので
気分転換に厨房を出て長い廊下を歩いた。
「あれ、キミ...」
「あれシェフさん？」
「オシャなシェフ、ここは選手専用通路だ」
『あら？』
どうやら考えに没頭してたらしく
話しかけられるまで自身がどこを歩いてるかだなんて
特に気にしてなかった。
目の前にはブルーロックの専用タイツにビブスをつけた
選手たちだった。
「あの、俺ら今から試合で...」
『失礼しました。引き返します。』
おずおず声をかけてきたのはイサギヨイチだった。
潔世一、4月1日生まれ16歳。埼玉県出身。
身長175cm。足のサイズ27cm。
『(好きな食べ物はきんつば、嫌いな食べ物はなし...と。)』
あとは、奥から糸師凛、蟻生十兵衛、時光青志、蜂楽廻。
一通り頭の中で資料と本人を照らし合わせた。
やっぱりデータと実物だと、実物の方が体感がっしりしている気がする。特にあの時光とか言う男。フィジカルでしかない。これは一旦メニュー練り直してPFCバランスから考えるべきだな。
「おい料理人」
踵を返して厨房に戻ろうとした瞬間
奥の糸師が高圧的な声音で声を響かせた。
『なんですか？』
「暇なら試合を見ておけ」
『暇じゃないです。』
「誰がどんな動きをしているか見た方が
与える食事も分かってくんだろ」
『必要ありません。私が信じるのはセオリーです。自分の主観は捨てるように、そう教育されています。
それに...サッカー全然わかんないですし。何よりつまらないです。』
それでは、と一礼をした。ぐんっと慣性が働いて体が揺れたかと思ったら手首に強い力を込められていることに気づいて
反射で振り払った。
目の前には糸師。
そして怒っているのだと言わんばかりの顔だ。
「俺が見ろって言ったら見ろ」
『私は料理人です。』
「関係ねぇだろ」
それだけ言って彼らは扉の向こうへ消えていったのだ。
サッカーなんてつまらないでしょ
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きゅんた(プロフ) - たるとさん» 初コメありがとうございます〜！誤字ってますね〜！指摘ありがとうございます♡主人公総受けなんでまだまだ関係拗れていったらいいなあ〜！！！ (2023年1月30日 2時) (
レス) @page17 id: 7cf9bc3205 (このIDを非表示/違反報告)
たると(プロフ) - 初コメ失礼します！！いつも楽しく読ませてもらってます！！玲王との展開も楽しみですしカイザーとの関係最高すぎます〜！！あと少し気になってしまったのですがティラピスじゃなくてピラティスな気がします！！細かくてすみません汗 (2023年1月30日 1時) (レス) @page17 id: 33239378f6 (このIDを非表示/違反報告)
きゅんた(プロフ) - まるさん» 報告ありがとうございます〜！外しました！ (2023年1月28日 13時) (レス) id: 7cf9bc3205 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - オリ‘フラ立ってますよ！ (2023年1月28日 7時) (レス) @page1 id: d16c4af477 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きゅんた | 作成日時：2023年1月21日 22時
