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ep.19 ページ19

担がれたままの私は成す術無く、おとなしく担がれる。
これは癇癪が長くなりそうだなあ。

『レオ〜』

「うるせぇ」

『レオくーん無理だとは思うけど下ろして欲しいなあ』

「無理だな」


ですよねー、と小さく呟いた。
レオの癇癪が始まったのは6歳くらいの時で
この時からすでに動揺した時や自分の思い通りに行かなかった時は私を使って心を落ち着かせていた。

昔はレオのことが大好きで
レオも私のことが好きだと思っていた。
だからスキンシップを許していた部分はあった。

小学校の頃に2年ほど会ってない間に
レオは彼女作ってたけどね。
あの時はそれなりに泣いたし裏切られたと思った。

その後も特に告白されるでも無く
何人か彼女も変わっていた。

ブルーロックにきてから、好きだとは言われたけど
もう騙されるのは懲り懲りだ。
だから私はこれらの言動を癇癪と呼んでいる。


更衣室に入ると壁に追いやられた。
レオは静かに私を見つめている。


「Aが好きだ」

『レオはそればっかりだね』

「あれまたいちゃついてんの?」


ウィン、と短い音がしたと思ったら
凪が疲れた様子で入ってきた。

「凪」

「ねーレオ、その子の何がそんなにいいの」


凪もレオの背後から私を覗き込むように見てきた。
大男2人に追い詰められた私はなんと無く視線を泳がせるしかない。


「はぁ?全部良いだろ。まず顔が可愛い。」

「んー、確かにそうかもしれないけど」

『凪?』


わかんないなあ、と呟いて
にゅっと伸びてきた凪の手は私の顎を掬った。


「いただきます」


ちゅ、と軽く唇を啄まれて私の思考は完全に停止した。
私だけじゃない凪の横で目を丸くしたレオまでもが
凪の行動を止めることができなかった。


『凪、なん...ん、ちょっと待っ...んん、なぎ』


啄んだり、下唇を噛んだり、舌を吸われたり、
一通り弄ばれたところで私よりも先に思考が戻った
レオが全力で凪をわたしから引き剥がす。


「ちょっ、何してんだよ凪!」

「なにって味見」


あっけらかんと言い放つ凪に私も目を丸くした。
味見って、そんな軽い気持ちで私はキスされたのか。


「いくらお前でも許さねえぞ」

「えーだってレオ達付き合ってないんでしょ?」


じゃあ俺が何しようが勝手でしょ?と言う顔をした凪は私を
見てこう言い放った。


「俺、忠告したよね。隙だらけだって。

俺だから油断した?
こう言うことしないって安心してた?」

俺だって男だよ

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きゅんた(プロフ) - たるとさん» 初コメありがとうございます〜!誤字ってますね〜!指摘ありがとうございます♡主人公総受けなんでまだまだ関係拗れていったらいいなあ〜!!! (2023年1月30日 2時) (レス) @page17 id: 7cf9bc3205 (このIDを非表示/違反報告)
たると(プロフ) - 初コメ失礼します!!いつも楽しく読ませてもらってます!!玲王との展開も楽しみですしカイザーとの関係最高すぎます〜!!あと少し気になってしまったのですがティラピスじゃなくてピラティスな気がします!!細かくてすみません汗 (2023年1月30日 1時) (レス) @page17 id: 33239378f6 (このIDを非表示/違反報告)
きゅんた(プロフ) - まるさん» 報告ありがとうございます〜!外しました! (2023年1月28日 13時) (レス) id: 7cf9bc3205 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - オリ‘フラ立ってますよ! (2023年1月28日 7時) (レス) @page1 id: d16c4af477 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きゅんた | 作成日時:2023年1月21日 22時

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