いつまでも… 6 (ページ48)

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櫻井side

外来にいると電話がかかってきた。涼介くんとゆうくんが部屋からいなくなったと。

外来の看護師に声をかけて１階を探すように指示。

あーもう。何回目だ？

しかも2人でって。そんなことをさせるために涼介くんを大部屋にしたんじゃんないんだけど。

ゆうくんだって明日退院なのに。何かあったらどうするの。全く…。

…

涼介side

中庭に来たはいいけど特に何も無かった。桜の木の下のベンチに座ってお話。

涼「退院したら何するの？」

ゆ「え？んー。学校行って野球するんだ。ピッチャーやってるんだよ。

涼「投げるの速いの？」

ゆ「うん！俺兄貴いてさ、負けたくなくて頑張って練習したんだよ。そしたら兄貴より速いボール投げられるようになったんだ。」

涼「そうなんだ、すごいね！」

ゆ「涼介も学校行くでしょ？退院まだ？」

涼「わかんない。しばらく学校行けてない…。」

ゆ「そうなんだ。なんかスポーツは？やってないの？」

涼「ないよ。走っちゃダメなんだって…。」

泣けてきた。

学校に行けないのも運動ができないのも、入院している子はみんなそうなのかと思ってた。

でもそうじゃない。やっぱり自分だけなんだ。

そうだよね、前に同じ部屋にいた3人もサッカーとかやってたって話聞いたっけ。

ゆ「なんかごめん。」

涼「ううん。ごめんね。」