いつまでも… 6 (ページ27)

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松本side

松「失礼しまーす。あれ？」

今日はベッドで寝てるみたい。

頭まで毛布被ってる。苦しくならないようにそっと外すと目が合ったけどすぐ顔を背けられた。

松「あ…。」

ほっぺには涙の跡が残ってるし泣いてたんだね。

毛布で隠してたのかな？そしたら悪いことしちゃったか…

松「涼介くん。昨日会ったの覚えてる？松本です。

　今日もお話しにきたよ。今日は具合悪そうだね。」

少し顔色が悪い気がする。それに熱もあるみたい。

そして相変わらず帰ってこない返事。

松「昨日は僕が色々話をしたから今日は涼介くんのこと教えてくれると嬉しいな。」

涼「…」

松「涼介くんは今何考えてるのかな…？」

涼「…」

松「5人兄弟なんだってね？早くお家に帰りたいね？」

涼「…」

松「好きな食べ物は何？お兄さんがご飯作ってくれるんだってね？いいねー。

　ご飯が食べたくなってくるね？」

涼「…っ。」

松「学校も行きたいかな？色々な行事があるけど何が楽しい？」

　そっと顔を覗き込めば泣いている。

涼「ううぅ…っ…。」

口を動かしてるから何か言いたいのかな？けれど言葉にはなっていない。

正直この質問は意地悪だと思う。

涼介くんのできないことばかりだから。

でもこの質問に反応したってことは思いを口にできないだけで思っていることはあるっていうことだから望みはある。

もし反応をしなければ、ストレスが限度を超えて心が無くなっている、何事にも無関心な状態。

そこから持ち直すのはかなり困難だ。

松「泣かせてごめんね。全部やりたいもんね。」