【男主】涙でにじむ約束は Ⅱ (ページ18)

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露呈ページ18

目黒side

マネージャーさんが運転してくれる車で
Aくんのマンションまで向かった。

玄関にはすでにAくんの姿があった。

車に気付いたAくんが
こっちに向かって歩いてくる。

目黒「ん……？」

いつもよりも気怠げな歩き方に
違和感を感じた。

寝起き？

いや、あのAくんがそんなことないか。

車の扉が開いてすぐに
その違和感の正体は分かった。

A「おはようございます」

どきっとした。

挨拶をしながら車に乗り込んできた
Aくんの顔色が、あまりにも悪かったから。

目黒「Aくん、大丈夫？」

A「え？」

目黒「顔色、めちゃくちゃ悪いよ」

俺がそう言うと、Aくんは力なく笑った。

A「風邪かな？ちょっと頭痛くてさ」

目黒「熱は？」

A「ないと思う」

マネ「撮影、ズラしてもらえるか
聞いてみましょうか？」

マネージャーさんがすぐにそう言うくらい、
Aくんの体調は悪そうだった。

A「そこまで酷くないんで大丈夫です。
すみません、体調管理甘くて」

マネ「そんなことないと思いますけど……」

Aくんのプロ意識の高さは
もちろんマネージャーさんだって知ってる。

マネ「向かいますけど、
無理はしないでくださいね」

マネージャーさんは心配そうな顔をして
車を発進させた。