転生した少女は自己犠牲を厭わない【ONEPIECE】 (ページ10)

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第10話ページ10

⋈

何でだ？一体何があった？
そうあちこちから聞こえてくるも、オヤジさんは｢そうか｣と冷静だった。
エースさんは私に駆け寄ってきて、｢嘘だろ！？そんな訳...！｣と信じられない様子だ。

『ですから、私はこの船から出ていこうと思います。』

またもやザワつく。
いやだって、記憶喪失なんて面倒なだけでしょう？
私は生きる事をどうせ諦めているし、ここに残って迷惑になるだけなら早めに死んだ方が...。

｢...そこまでする事ねェだろうよい！お前、まさか最初からそのつもりで記憶喪失のフリしてんじゃねェだろうな！？｣

『そ、そういう訳じゃなくて、皆さんの迷惑になると思って...』

｢残れ、A｣

オヤジさんが静かにそう言った。

『...そんな、』

｢もう一度、オレの娘になってくれるか？｣

この人達は海賊...その筈なのに、暖かくて優しい。
まるでここが私の居場所みたいに、ここに居ていいよってそう言うみたいに...

そんな事を言われたら、

『.........はい、お願い...します』

もう少しだけ、ここに居たくなってしまった。