Ep.3,,,柊の蜂蜜 ページ8
イルミをバンジーガムから離し蜂蜜の準備をする。
彼がここにいるということなら、他の要望と兼ねる必要はないからな。
「イルミ様、こちらの瓶に両手を添え相手の事を思い浮かべ...」
「大丈夫、手順はわかってる。というか本当に切り替え早すぎ」
「お褒めに預かり光栄です」
イルミが目を閉じたことを合図に、瓶の中へオニユリをメインにブレンドした蜂蜜を注ぐ。
私の念能力は相手に伝えたい事柄と重なる花言葉を持つものから作られた蜂蜜でなければ発動しない。
オニユリの花言葉は「嫌悪」。
イルミがこの蜂蜜に「嫌だ」「断りたい」そういった感情を込めることで相手が蜂蜜を摂取した時、相手はイルミに嫌悪感を覚え見合い話を断ってくるだろう。
「はい、これで終了です。あとはご存じの通りに」
「うん...Aのこの能力って結構便利だよね」
「そうでしょうか？」
「戦闘では無力だけど、暗殺向きだし、周りも本人も気づかないうちに精神操作できる...うちに欲しいなー...」
「ははは、ご冗談を、ははは」
イルミの「欲しい」はおねだりなんて可愛いものではない。
なんとしても手にいれる、自分とゾルディック家のために、という野心から来るもの。
そんな台詞を聞いた日には愛想笑いも難しい。
「じゃ、行くか」
制服を整え直し、背筋を正す。
私は仕事に、イルミは必要なものをとりにゾルディックの屋敷へと向かった。
「誰に渡すかは教えてもらえる？」
「...まぁそれはすぐにわかることですし」
キキョウ、ゼノ、キルアの3人。
「絶対母さんだろ」
「お答えしかねます」
実はキルアだったりする。
どうやらイルミへの悪戯心のようで、イルミを困らせたい、嫌がらせしたい、いつもの仕返しをしたい、というような心情らしい。
8歳の子供が考えるようなことかと呆れるが、キキョウだと勘違いして警戒してるイルミが面白いので拍手を送りたい。
「それでは、また後程」
「...うん」
屋敷の玄関ホールでイルミと別れ、蜂蜜を届けにまずはゼノのところへ行く。
「おぉA、まっとったわ」
「ゼノ様、お待たせして申し訳ありません。こちらがご要望を頂いたアロエの蜂蜜です」
アロエの蜂蜜は深い甘味のある希少な蜂蜜。
その花言葉は「健康」。
「いやいや、言葉のあやじゃよ。代金は口座に振り込んで置こう」
「ご贔屓に預かりありがとうございます」
ゼノに深く頭を下げ、部屋をあとにする。
次に向かうのはキキョウの部屋。
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ユ - お、面白すぎる、、、！貴方様は物語を考える天才ですか！？ (2022年9月26日 16時) (
レス) @page31 id: ab3a56c6fc (このIDを非表示/違反報告)
むちょ - 言葉では表せられないぐらいとても素敵な小説でした！なんとも言えない空気感がとても好きです。 (2022年8月19日 1時) (レス) @page31 id: cded16a817 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - でぶきさん» コメントありがとうございます。 (2022年8月1日 20時) (レス) id: 8eeddf36f5 (このIDを非表示/違反報告)
でぶき - あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ (2022年6月26日 12時) (レス) @page28 id: 804c35253a (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ユウさん» そう言って頂けて嬉しいです。しかし、ごめんなさい、まだ完結していません。長く更新していないのでたぶん誰かが完結してるとしてしまったんだと思います。今は別の作品を進めているところです。またしばらくしたら更新していく予定です。 (2019年11月29日 0時) (レス) id: 8eeddf36f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：００ | 作成日時：2019年6月9日 0時
