始まりはEndRoleから (ページ23)

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Ep22「作るSecondStage」ページ23

二次試験が発表され料理なら自分でもできると思ったのが甘かった。

(豚の捕獲から？)

それも見たこともない大きく牙の生えた気性の荒い豚。
というわけでヒソカさんが二匹捕まえてくれたが、素人が解体して調理というのは無理では？

(え、みんな何もせず丸焼き？)

周りに驚きヒソカさんはどうするのかと様子を伺う。
すると彼は女性の試験官をじっと見ていた。

(もしかしてヒソカさん...)

女性の試験官は女性の私から見ても羨ましいメリハリボディ。
加えてその堂々とした振るまいには目を奪われてしまう。
しかし男性が前に出て彼女に手をあげようとした。

「危ないっ...」

「A、大丈夫だよ。...せっかくなら僕と手合わせして欲しいなぁ」

「手合わせ？」

その後すごい演出で空から人が降ってきて全員不合格の撤回と再試験と言うことに。
試験内容も料理だが相変わらず素材の調達からだ。
それも谷にぶら下がってる卵。

(どうしよう)

いくらなんでも試験で怪我や死んでしまうことはないと思うけど...。
この試験が未だになんの試験かわからない。
他の参加者会話を聞くにハンターの資格とかなんとか。

「──A、A」

「ぁ、すみません、ぼーっとしてしまって」

「怖いかい？」

「......怖いです」

「そう。...覚えてる？僕が助けてあげるっ言っただろう。だからあとは君次第だ」

──僕を信じて挑戦するか、やめるか。
君がやりたくないことを無理強いはしない。
君ができないことを強要はしない。
ただ、君が望むなら君を僕は助けよう──

「ヒソカさん...」

怖い。
でもこの世界にきたときだってそうだった。
ヒソカさんの手をとって今ここにいる。
なら

「私、やります。だからお願いしますヒソカさん、助けてください」

「オーケー」

ヒソカさんの腕が腰に回る。
ゴクリと喉を鳴らし、谷に向かって飛び込んだ。
クモの糸にぶら下がるとヒソカさんから離れ自力で自分を支える。

「どう？行けそう？」

「はい、ぶら下がるだけならなんとか」

「そう。それから降りるときは絶対に怖くても目を瞑っては行けないよ。いいかい？」

「わかりました」

その後は少年の合図と共に下にある卵に向かってヒソカさんと降下した。
ヒソカさんの言葉に従い迫り上がる恐怖を堪え目を開く。
そして

「取れたっ！！」

卵をキャッチし、風に体が浮き上がった。

「ヒソカさんやりました！ありがとうございます！」

「君の力さ」

二次試験、突破。