Free Fall Drop

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:7,718 hit

6 ページ7

ようは売り物になるものを探せば良いと言われたが、何が売れるのかさっぱりわからない。
それに異臭とブンブン飛んでる虫、日差しは強く空気が乾いている。
環境は劣悪。

「ん...あんなとこに川？」

がらくたの山を進むと間から水が流れ出していた。
体に良くなさそうだが、好奇心で近づいていくと...

「おいっ！」

「わっ！？」

クロロに強く腕を引かれる。

「馬鹿かお前は、どうして見るからにやばそうなものに自分からいくんだ」

「なんだろうな～って？」

「馬鹿だなお前」

断定された。
それにクロロは少し怒っているようだ。

「あの水には近づくな。あれは腐敗し周辺の空気も汚染されている」

「それは、確かに、ヤバイな。ごめんクロロ、ありがとう」

「はぁ、思ったよりお前の世話は苦労しそうだ」

「でも、一つは学んだぞ」

Curiosity killed the cat(好奇心は猫をも殺す)。
まさに教訓だな。
そのあとは街を案内してもらいながら、見つけたものを買い取ってくれるところをいくつか紹介してくれる。
1日中歩き回り、家に戻る頃にはもう日がくれていた。

「う～疲れた～」

「A、クロロ、お帰り」

「マチさん、ただいま戻りました！」

広間にはマチさん、シャルナークさん、ノブナガさん、ウヴォーギンさんの4人。

「お疲れの様子だね、ここでの初日はどうだった？」

「はぁ、聞いてくれシャルナーク、こいつは想像以上に難題だぞ」

「へぇ？あのクロロがそんなこと言うなんて君、よっぽど使えないんだね」

シャルナークさんは笑顔で毒をはく。
今日の出来事を皆に報告をしたらいっぱい笑われてしまった。

「それじゃあ、また明日」

「うん、お休みクロロ」

「あぁ、お休み」

部屋に戻り、布を強いただけの台に寝そべると横になれるというだけで体から力が抜ける。

(思ったよりしんどいな...)

窓から見える空は満点の星だ。
皮肉にも流星街という名前にぴったりの空模様。

(自分がもといたところはこんなところじゃなかった)

それだけは記憶がなくてもわかる。
当然それなにり大変なこともあっただろう。
でも生存に関わるような、そんなことは少なくとも感覚的になかった。

(辛い、苦しい、気持ち悪い、汚い)

心の中で客観的に気持ちを述べる。
クロロや他の皆は何を思ってここで生活しているんだろう。
ぼんやりとぼろぼろの天井を眺めていた。

「おいおい、たった1日で情けねー面になってんなぁ？」

声の先は大小二つの人影。