ヒョクと呼ぶ EH ページ27
ドンへとキュヒョンが部屋を出てからジミンと二人っきりになる
JM「ねぇ、ヒョクチェ…」
EH「ん？」
甘い彼女の声はいつだって俺を笑顔にするんだ
JM「Aさんって、ヒョクチェのことヒョクって呼ぶのね…」
EH「あードンへがよくそう呼んでるからかな(笑)？」
JM「ふーん…」
そういえばA大丈夫かな…
具合悪いってジミンが言ってたけど、Aって酒強い方だったと思うんだけど…
チラッと飲み残しであろう彼女のグラスを見ると、
あれ？そんなに飲んでなくない…？
JM「私もヒョクって呼ぼうかな」
EH「え？」
横を向けば思いのほかジミンの可愛い顔がすぐ近くにあって思わず赤くなる
俺はいつだって彼女のおねだりに弱い
JM「ねぇヒョク…キスして？」
EH「な、ダメだって！みんな戻ってくるから…」
いつもヒョクチェと呼ぶ彼女からヒョクって言われるとなんだか少し照れくさい
『…ってヒョク！なにが妹よ！あんたに世話されたこととかないし！』
ふと、頬を膨らませて怒るアイツの顔が思い浮かんで心の中でそっと笑った
そういえば、Aは仲良くなってからずっとヒョクって呼んでたな…
JM「お願い？ね？」
EH「ジミン…」
すっかり俺は負けてしまって彼女の肩に腕を回したとき
ガタンと扉が開いてキュヒョンがぶすっとした顔で立っていた
EH「ちょっとおま、ノックくらい…」
KH「ああ、すみません…まさかお取り込み中だとは、失礼しました」
な、なんてやつだ…絶対気付いてただろ…
EH「おまえ…」
KH「さっきまで誰もノックなんてしてなかったでしょ、じゃあ俺はこれで帰るんでごゆっくり」
EH「は？帰る…ってそれAのバック…」
キュヒョンが自分の荷物と、戻ってこないアイツの荷物をひょいっと持って慌てて部屋から出て行く
KH「ヌナ、走るよ？」
「え？」
やりとりが微かに聞こえて、俺は思わず席を立って廊下に出た
EH「おいA！待てよ！！」
気付いたら叫んでいたけれど、彼女が振り向く事はなかった
今起きた事態が上手く頭の中で処理できないまま部屋に戻ると、ジミンが近寄って来て俺の手を引いて座らせた
JM「今のキュヒョンとAさん？大丈夫よ、二人知り合いなんだし」
EH「ああ…そうなんだけど…」
なんだろう、なんだかこの微かな不安とムカムカする気持ちは…
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作者名：ルル
| 作成日時：2015年8月13日 0時
