良い友だち ページ30
ーEHー
「なんでよりによってハートのを取るんだよ!!」
「え、ピンクだからベリー系かなって…」
「もう…はぁ…」
綺麗に並んだチョコレートは、きっとそれなりの値段がするんじゃないかなってくらい
どれも魅力的で、真ん中にあったハート型のチョコレートを
ドンへに奪い返される前に口に放り込んだらこの調子で怒られた
「悪かったって;あとはおまえのだから」
「当たり前だろ!ハートのは俺のお気に入りなのに…俺がもらったのに…」
「…?…買ったんじゃなくて?」
「うん…あ、その…前に言ったでしょ?友だちが出来たって…その子にもらったんだよ」
「へー、なんでまた?」
「え…あー…おかえり、だって」
「おかえり?」
「海外の仕事おつかれ、おかえり、って…それで、くれた」
なんか…
「なにデレデレしてんの」
「え//?…し、してないよ//!!」
「いや、してたし。よっぽど嬉しかったのな」
「だってAが俺のために用意してくれたスペシャルセットなんだよ、嬉しいじゃん」
そう言って恥ずかしそうに頭を掻いたドンへが、俺から箱を受け取ってチョコレートを眺める
なんか、こういうふうに笑うドンへを見るのは久しぶりかもしれない
穏やかで、こそばゆくて、なんか男の俺でもキュンとするような
ちょっとキラキラしたドンへ
「用意って?」
「あー…ヒョクには話すけどメンバーには内緒にしてよね?その…」
「名前はAな」
「あ;」
しまった、って顔してるけどもう遅い
でも…話したくてしょうがなかったみたいだ
そこからは、抑えてたものが溢れ出るようにたくさん話してくれた
最悪な出会い方だったけど、優しくしてくれたこと
日本人の女の子、一人でチョコレートを扱うお店をやっていること
彼女にとって韓国で初めての友だちなんだと得意げなドンへ
一緒にカップケーキを作ったこと
温かいシチュー、特別なアイスクリーム
しっかりしてるかと思えば、小動物みたいに焦る姿が微笑ましいとか言って嬉しそうに話す
そして、ドンへの仕事を知らないこと
だけど、ドンへのことを知っているような気がすること
「見透かされる感じがするんだけど、嫌じゃないんだ」
またそんな風に笑って
よっぽどその子が
「良い友だちなんだな」
「うん…」
「今度紹介してよ」
「やだ」
なんで即答なんだよ;
頑なに拒むと、ドンへは一粒のチョコレートを口に入れてまた笑った
346人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ルル(プロフ) - はなさん» 見ていただけて嬉しいです!こちらこそありがとうございます!! (2022年4月13日 2時) (レス) id: 9ec4afd1ba (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 期待してのぞいたら更新されていて(;A;)嬉しいです!ありがとうございます! (2022年4月13日 0時) (レス) @page34 id: 3f48990b69 (このIDを非表示/違反報告)
ルル(プロフ) - saya_*さん» あんにょん、お久しぶりです^^おかげさまでなんとか続けています!こちらもちょこちょこと書いていきますのでよろしくお願いします^^! (2019年11月10日 23時) (レス) id: 5e07b07294 (このIDを非表示/違反報告)
saya_*(プロフ) - ルルさんあんにょん!お久しぶりです^^お元気ですか?新作ありがとうございます(*^^*)やっぱりドンヘだった!(ハート)ルルさんの優しい柔らかい雰囲気のお話大好きです♪続きもたのしみにしてますね^^ (2019年11月9日 6時) (レス) id: 2aa5de40a8 (このIDを非表示/違反報告)
ルル(プロフ) - manmaruuさん» こんにちは!嬉しいコメントをありがとうございます!!こちらもそろそろ更新しますね^^これからもよろしくお願いしますー! (2019年11月5日 10時) (レス) id: 84ad280061 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ルル | 作成日時:2019年10月26日 14時