くまさん(病)@3

@109(大) ページ10

プルルルル プルルルル
気付けば朝でいつものマネージャーの1回目の電話で起きた。

「、、はい、おはよおございます、、」
『大倉さん？迎えついてますよ〜〜、体調はどうですか。』

体調、、どうだろ、普段から寝起き悪いから分かんないけど、、、

「ん、だいじょぶです、、。じゅんびしております。」
「きつければ、今日のバンドと振り付け練習は大倉さんだけ、別日もできるので、無理されないで下さい。」
「いや、無理は、、ただ眠いだけです。じゃぁ、」

いつまでも話しててもきっと心配されるだけだろう。

起きてお風呂に入る。いつもマネージャーが迎えに来てお風呂に入るのは申し訳ないけど、、どうしても自分じゃ起きられへんねん、もうマネージャーもそのつもりではよ来てもうてるし、ほんまに申し訳ない。

お風呂に入ったりあれこれ準備してると、結局４０分くらい時間がかかった。急いで降りて車に乗り込む。

「おはようございます。目は覚めましたか？体調は、、」
「おはよう、体調の心配はせんでいいねん、ありがとう、、でも何度も何度も聞かれると疲れるわ。」

心配してくれるのは嬉しいが、何度も聞かれると本当に自分の体調が分からなくなる。体調悪い顔してるのか、もっと元気に喋らな、もっと元気な顔せな、もっと、もっと、みんなの期待に応えな、、まだ、もっともっと、、「、、さん！、大倉さん！！」

進み出してそんなに経っていないのに車は道路脇に停まって、マネージャーは眉間に皺を寄せ、俺の名前を呼んでいた。

「、は、はぁ、、、ごめ、、は、ほんまに、ほんまに大丈夫、、ごめん、、」
「やっぱり、今日は休みませんか、とても体調が大丈夫そうには見えません。今だって凄い汗をかきながらどんどん、、、帰りましょう。」
「いや、、ほんまに大丈夫だから、、」
「大丈夫、大丈夫って、、おお「だから！！っ、大丈夫やから、はよ車出して、、遅刻してまう。」


マネージャーはかなり怒った顔をして、まだ何か言いたげだったが、大きなため息をついて渋々車を走らせた。

その間は、余計な事を考えないように、窓の外を眺めながら目に入ったお店の事を考えたり、食べ物の事とか、ぼーっとする事はできなくても、違う楽しい事を考えようと意識する事はかなり大事な事に思えた。


「つきました。」

しばらくして、少し冷たいいつもより低めのマネージャーの声。
車を降りながらありがとうと言って車を閉めるとまだ少し不満そうに会釈した。

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