くまさん(病)@3

@136(安) ページ38

「ついでにお前も見張っとくわ。」
しぶやんからの嬉しい言葉。ほんまやなんで自分は体調崩さへんと思っとったんやろ。

間抜けな声の後にふと冷静になった頭でそう思った。

「、、ふふっ、そやなぁ〜たしかに。なんでやろ僕なんで自信満々だったんやろ。」

思わず笑いながらそう言うと「誰やってそうや。」としぶやんも笑う。
たしかに。あ、俺体調崩すわ〜。体調崩す予定やわ〜。なんて誰も思わないし、思いたくもない。健康で楽しく生活できると。どこかで信じてたいに決まってる。

「しぶやん。ありがとう。俺の過信を解いてくれて。みんな無理は禁物やなぁ〜。」

そう言って、スピーカーにして、しばらく今日の収録の話、次のライブの話をしながら準備を終わらせ、ふと画面を見るとマネージャーから到着の連絡。
【了解です。】と返し、車に急いだ。

車に乗り込んでもずっと続く電話。ふと(この人は準備してるのだろうか、、)と思い、話がひと段落したところで
「ところで、、しぶやん、、準備してる、？もうそろそろ着くんやけど、、だいじょぶ？？」
「、、はぁ！！？うわっ！時間っ！！！ちょ、！一旦切るわ！！うわっ、！ま、か、、やば、〜！！」

切ると言いながらどんどん遠くなる声。恐らく切ったつもりなんだろう。もしかしたら顔すら洗っていないかもしれない、、大丈夫かな、、と思いつつ電話を切る。

一応マネージャーに、渋谷が準備遅いかも〜とかるーく伝えておいたが、到着して連絡入れると意外にもすぐに降りてきた。

「おはよす。おい！やす！お前！何電話しながら俺の準備時間奪ってくれてんねんっ！！」

わざとプリプリしながら乗ってきたしぶやんは少しだけ髭の剃り残しがあったが、帽子をかぶって誤魔化してきた。俺は悪くない。

「ははっ！まさか準備してないと思わんやん！！びっくりしたわ〜！全然声以外の音聞こえないんやもん！」
「お前がゆっくり喋るから時間大丈夫やと思ってたんや！」

ニヤニヤしながら八つ当たりするしぶやん。かと思えばスッと真顔に戻って「大倉大丈夫かなぁ、」と心配の声をもらした。

「あ〜、、大丈夫やと思う、、収録は。家帰ってからが心配やから、僕明日休みやし泊まろうと思うねん。しぶやん明日は？？」
「俺明日も仕事やねん、、誰も居らんかったら俺が行く。流石に1人は厳しいやろ。」

早速、大倉以外の他メンバーにも気をかけるしぶやんに「ありがとう。」と笑い、下らない話をしてるとあっという間に局に着いた。

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