くまさん(病)@3

@120(丸) ページ21

過呼吸になんて詳しくないけど、
とにかく体力を使う事、過呼吸の後は眠気がくることが多い？こと。とにかく名前呼んだり、大倉を落ち着かせて、味方である事を知ってもらったり、ネガポする事が大事だって事。

大倉の精神が不安定だって分かって、まだ数日しか経ってない。ましてや、過呼吸になったのを見たのは数回だけど、何となく分かってきた事がたくさんあった。

でも、あの話し合いの時ほどの過呼吸は見てないし、過呼吸になるたびにやってあげられる事が分かっていてもすぐにできない。落ち着いて判断する力なんてまだなくて、結局は章ちゃんと亮ちゃん、信ちゃんが処置してくれて、本当に力になんてなれてなかった。

きっと、すばるくんも、横山くんも同じ気持ちで、大倉が寝たあと少し悔しそうな顔をする。


医務室で必死にみんなで声をかけたあと、大倉はすぐに寝た。
寝てるんだけど、冷や汗？たまにでる、はぁ、って熱い息？これが普通？？

「章ちゃん、大倉やねんけど、なんか、苦しそうやない？？」

「、、たしかに汗も凄いしたまに苦しそうやね、体温計探してくる〜」


しばらくして戻ってきた安は体温計を大倉の脇に無理やりさす。

ピピピ ピピピ ピピピ

「40.5！？や、やす！！大倉大丈夫なんか？？病院連れてかなっ！！」

横山くんは横から体温計を覗き込んで温度を見て慌てまくっていたが、常に大倉を見てきた3人はまたか、とでも言うように顔を合わせて苦笑いした。

「、多い、、の？熱。」

「多いし、長いねん、、しかも誤魔化すねん、大倉、、ただの熱やと思っとるんやろけど、、はぁ、」

今にも体調悪くなりそうな顔の亮ちゃんの肩を村上くんが後ろから掴んで、難しい顔をした。

「、、俺ちゃんと看病せな。とりあえず、病院つれてったろ。」

そう言ってすばるくんが立って大倉の荷物と自分の荷物を持ち、一番に入り口に立った。

誰もしぶやんの急な適応力についていけず、しばらく無言で立っていると

「なにしてんねん、早よ連れてったらな大倉しんどいままやんけ、俺が荷物持っとるから誰か大倉はよ。」

と、眉間に皺を寄せ、珍しく急かしてくるしぶやんを見てみんなが思わず笑ってしまった。

「ふふ、急に、、笑笑」
「大倉〜ええお兄ちゃんもったなぁ〜」
「ほな、俺達は車行くで〜！すばるお兄ちゃん〜」

はぁ！？とやくざな顔で「なんやねん！みんなして！」と言いながら信ちゃんに連れていかれたしぶやんをみてなんだか羨ましかもなった。

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