体育祭 ページ17
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ジリジリと太陽がなっている。開会式、校長の長ったらしい話を終え、体育祭が始まった。最初の種目は一年男子の100m走かららしい。
観戦しやすい場所ないかなー、と探していると聞き覚えのある声に振り向いた。
「市春」
「兄貴」
振り向くと兄貴、介さん、純がいて相変わらず仲がいいなぁと思う。
「てめぇ、受かってたなら一言言えよ！！」
「その節は、本当に助かりました、純以外」
「おい、俺だけ呼び捨てしてるの知ってんだかんな」
「俺にもさんとか先輩つけろ！！」と暑苦しい純。嫌だよ、だって純は先輩って感じしないもん。
「まぁ、市春が純のこと先輩って言えないのも頷けるよね。勉強教えてやる！って一番意気込んでた純が受験生に勉強教えてもらってたんだから」
「う、うるせ！！」
「正直言って純は邪魔でした」
「殺すぞ」
なんて茶番劇を繰り広げていると兄貴が口を開けた。
「市春はどの種目に出るんだ？」
「100mと200mだよー。兄貴は？」
「俺はハンドボール投げに出るぞ」
この学校は変わってると思う。普通、体育祭でハンドボール投げを種目としていれるのだろうか。体育教師は体力テストの種目が減る、と喜んでるらしいけど。
「介さんは？」
「俺？俺は1500mに出るよ」
「あ、春市君も出るって言ってたなぁ」
「ふーん、負けられないね」
静かに闘争心を燃やしている介さん。正直言って恐いのでその闘争心をおさめて欲しいです。
「兄貴も介さんも頑張ってね！！」
ニコリと笑顔で言うと純が「俺にも聞けよ！！」と言ってきた。だから言ってやった。
「えー、面倒」
「亮介。こいつに何か吹き込んだか」
「んー、吹き込むわけないじゃん。この短期間で」
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