検索窓
今日:14 hit、昨日:1 hit、合計:85,894 hit

憧れ ページ40

雑貨屋を出たあとに色々な服屋に立ち寄った



店に入る度に買い物した袋やら箱やらを火拳へと渡す

まあだてに海賊やってんじゃないし面倒くさがりながらも軽々と持ち上げるわけで…



てかこれ火拳いじめてるみたいじゃん…

私そんな悪女じゃないんですけどね…




『うわっ、ごめんなさい…!』


明日を見るような目で空を見上げて歩いてると人にぶつかってしまった



それは運良く悪人面したやつではなく、まだ幼げのある少年だった



少しの間沈黙が生まれる

周りの大人や子供は私とこの子を置き去りにして歩いていく




『ぼく、お母さん達は…?』



「…僕は違う」



そんな呟きがぽつり


『何が違うの…?』



「迷子になったのは…」


少年の言葉を待つ



「迷子になったのはお母さんの方だ!!!!」




………この子、よくまぁそんなベタに



『そっか…お母さんが迷子なら、ぼくのこと探してるかもね


一緒に探してあげようか?』



「お母さんが…知らない人について行っちゃだめだって…」



何気に偉いなこの子



『私の名前はフライリア・A

歳は18で、好きな食べ物は…』



すると急に食いついてくる男の子




「フライリアって、白ひげ海賊団の?!

ぼくと同じ歳だと思ってたのに…



あ、ぼくね!!ぼくね!!


海賊になるのが夢なんだ!!!!」



あー、手配書…昔のやつならまだ小さかったもんな






『そうなの、いい夢だね


とっても楽しそう!!』






それから男の子と海賊の話だったり白ひげ海賊団のことをたくさん喋った




最近入った火拳は強いけど私には敵いやしないよ


4番隊が作る飯はすっごく美味しいんだ!!!!


1番隊隊長って知ってる?

そう、マルコ

新入りにはたまに厳しいけど、良い奴なんだ


いつか、いつかどうしようもなくなったら私達の元へおいでよ


親父は……優しいし、すんごい強いんだ


みんなに自慢できるよ





何故だろう

昔のことがふと頭に薄くかかる

親父を憎んでた昔の私





「お姉ちゃん、大丈夫……?




悲しいの?」



『うん、そうみたい……』



気付けば数滴の涙が溢れていた









その後ふらふら歩いているとお母さんは思いの外早く見つかった



『じゃあね、ぼく』


お母さんにこの子を引渡し歩いていく




「まって…!!


僕の名前!ライって言うんだ!!!

海賊になったら、また会おうね!」




私は振り返らずに片手だけ軽く上げた

手→←ピアス



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (70 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
209人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - 小説読みました!!! 面白かったです!更新頑張ってください!! (2019年9月11日 19時) (レス) id: 9cb1ed3aee (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 面白いです!!更新楽しみにしています!頑張ってくださ〜い! (2018年9月18日 1時) (レス) id: 671a807c78 (このIDを非表示/違反報告)
いさ - エースめちゃかっこいいです!!!そして小説面白いです!そしてそして続きがすごく気になります!がんばってください! (2018年9月13日 22時) (レス) id: f49f96fb1c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:柚味のたこ焼き | 作成日時:2018年9月8日 4時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。