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Splash 31 ページ31

「……あんた達、私と勝負しなさい」



沈黙を破ったのは誰でもなく、父だった。

父はリョクさん、こうた、ミマリ、そしてあきらに目を向けた。



「しょ…勝負って??」


きょとんとするミマリを一瞥して父が続ける。


「私と、あんたら4人とで勝負するの。
1度でも私を倒せたら許可するわ」

「っそんなのあなたが不利ですよ!」


すぐに声を上げたのはリョクさんだった。
確かに不利かもしれない。
だけど余裕そうな笑みを浮かべる父に、みんなは疑問を持ったに違いない。

「えーと、ん、あなたリョクくんよね?
たしか……えーーーと、あら、なんだったかしらね?
あっ、そうだわ、チャージャーNo.1の」

「、はい、そうですけど……?」

「あなたみたいな凄い力を持ってる子がいてもね、信用ならないのよ」

「「『 !!』」」


バッサリ、冷たく言い切った父に、あきらが面白そうに ヒュ〜ッ と口笛を吹く。

リョクさんにむかって、なんてこと言うんだこの人は。


『ちょっとお父さん!!!』

「ミマリちゃんもね、Aと仲良くさせてあげてるからと言って信用なんかしてない。
むしろ逆よ、あなたはルールを破らせた原因でもあるし、もう信用なんてものないわ」

「っ!」


私を無視してミマリにも冷たい言葉をいう。
父の目的は何?どうしてこんなことをいうの??


「で、こうたくんは__思考が単純そうだから、すぐにやられるのがオチでしょうね?」


挑発するように笑う。

こうたは単純、と言われたことに、それともすぐにやられるということに腹が立ったのか、眉間に皺をよせる。
いつもならギャーギャー騒ぐけれど、流石に大人の手前、そんなことは出来ないんだろう。



「まーまーどうどう。
おとーさんさ、挑発して士気高めるのはいいけど、それは酷くないっすかねぇ?」


饒舌になった父を宥めたのはあきらだった。

顔をしかめたけれど、すぐに 「そうね」といって立ち上がる。


「じゃあ、プライベートマッチステージに向かうわよ」


早くなさい、とスタスタと先を歩く父を、私たちは一瞬目を合わせた後、すぐについていった。

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霊狐 - あれ神様がいる (2016年1月23日 23時) (レス) id: e342c1418a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:霸留 | 作者ホームページ:http://arumina0930.wix.com/aoirunanoko  
作成日時:2016年1月16日 7時

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