【HQ!!】神様に逆らった結果、ハイキューの世界に送り込まれました

逆らった３１回目 ページ31

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及川side




保健室に向かう途中、トイレ前に可愛らしいリュックサックが置いてあるのを見つけた。



しかも男子トイレの前に。



なんでこんな所にあるんだろ？



職員室に届けたら持ち主は取りに来るかな、なんて思ってリュックサックを持ち上げた時、誰かが走ってくる音が響いた。



誰もいない廊下に、無駄によく響く。





｢あ、それ、私の｣





少し息が上がっている様子の、女の子の声。



耳に馴染みやすい声だな。



そんなことを思って俺は返事をする。






及｢あー、良かった

今職員室持ってっちゃうところだったよ｣






俺の声を聞いてピタッと止まる女の子の影。



夕日が微妙に動き、彼女の顔を照らす。






及｢おっ 君かわいいね☆

及川さんとLINE交換しない？｣






俺が声をかけたのは、ほんの気まぐれだった。








無表情のままの女の子。


返事を待ってると｢LINEをしていない｣。


まぁ、いるよね。LINEしてない子も。





次いでケー番、パソコンメール、家電を聞いても全てない、ない、ないと言われた。終いには俺と連絡先を交換することを嫌だと言われた。




こんな女の子いなかったから、やけに新鮮で。



そんでその女の子は、なぜか突然笑った。



なんで笑ってるの、と聞いたら矢巾の話が出てきて。



｢仲、いいんですね｣ってまた笑った。





その笑顔がやけに綺麗で。




俺は少し、固まった。




すぐに無表情に戻ったけど、変わらずの饒舌だったけど






『もっと知りたいな』






なんて、ガラにもなく思ってしまった。

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