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『とりま殴らせろ』



静かに呟いた乙女は右足で踏み込み固く握りしめた拳を真っ直ぐ突き出した。




呪霊は軽く吹っ飛ばされてエレベーターの扉はメッコリひしゃげる。



乙女はその一撃でノックアウトして床に転がった呪霊に片手をかざした。



『【(ばく)】』



呪力を込めて発されたその言葉は呪力の鎖となって呪霊にまとわりつく。


徐々に収縮し、やがて呪霊は黒い塊へと姿を変えた。



それを拾い上げた乙女はしばらく見つめた後。



『・・・うん、いらない』


ポケットからライターを取り出したかと思うと、じわじわ炙り始めた。



黒い塊はすぐにドロリと溶けて地面に落ちる頃には消えていた。




塊を溶かしたライターは呪具のひとつだ。

見た目は一般のものと変わりないが、中身は特殊な呪力で祓除に使える。



ライターが小さいあまり、大抵の呪霊に対してはまるで効果が無いので所有しているのは乙女くらいである。



ちなみに着火マンタイプもある。




乙女の術式は呪霊操術。

呪霊を使役するという強力な術式だが、使役するには呪霊を飲み込んで体内に取り込む必要がある。



しかし、乙女の場合自分から呪霊を取り込むことはまずない。



大抵このように燃やして処分してしまうのだ。




そのせいでしょっちゅう祖父に叱られているが、それはまた別の機会に。







乙女は呪霊を燃やして一息付き、さぁ帰ろうとエレベーターを見て絶句。



『・・・やっべ』




やっちまった。やらかしていた。



乙女の顔面は蒼白そのもの。




静かに携帯を取り出して、かけた先は外で待ってる補助監督だ。




補助監督「もしもし!よかった、1時間経っても連絡ないから心配しましたよ!祓除終わりました?・・・・・・あれ、縁田さん?」





応答してすぐ乙女の身を心配する補助監督だが、一向に口を開かない乙女に不安げな声をかける。


更に、その心配の言葉は今の乙女にとっては耳に毒だった。




『・・・ごめんなさい、エレベーターのドア壊しちゃいました・・・!』


補助監督「は?」




現役病院だから騒ぎと破壊は最小限で、と言われていたにもかかわらず。




ひしゃげたドアの修理は、一晩では終わりそうもない・・・。









補助監督「あれほど被害は最小にと・・・!!!!」

『ごめんなさいぃ・・・!!』

五条「パンチでドア壊すとか‪‪w
乙女ほど“乙女”って名前が似合わない子そうそう居ないよね」

『黙れ白ゴボウ』

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(プロフ) - 自分の名前を設定したいです!駄目でしょうか?? (2021年12月28日 23時) (レス) @page1 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
お萩(プロフ) - 成る程!!承知しました!! (2021年3月3日 10時) (レス) id: dd7c82a96f (このIDを非表示/違反報告)
花璋(プロフ) - お萩さん» どういう事だろうと思って調べてみると、なるほど、NARUTOのサスケくんですか!確かに乙女と意志が似たり寄ったりしてますね(笑)コメントありがとうございます!wikiで読んだ程度ですが、サスケ君ほど重くはならない予定です!(裏切る可能性大) (2021年3月3日 7時) (レス) id: 7ebade7fdf (このIDを非表示/違反報告)
お萩(プロフ) - 心なしかサ○ケを思い出す…一 (2021年3月3日 1時) (レス) id: dd7c82a96f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花璋 | 作成日時:2021年2月26日 21時

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