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「そ、そうだ!あれだ。か、回復アイテムとか、回復魔法とか…、使えば…!」



しんとした気まずい空気を終わらせるようにリーパーさんはそうできるだけ明るい声で言う。

確かに…、地上では食料を食べても何も起こらずただ、腹が満たされるのみだったが、この地下世界では何故か回復…、怪我が治っていた。

…そういえば、朝ごはん用にバタースコッチシナモンパイを持ってきていたような…。



「あ、あの…、バタスコ…。」



恐る恐る謎の力で崩れていないバタースコッチシナモンパイをポケットから取り出すと、リーパーさん達は「それだ!」とパイを指さした。なんでポケットにはいるんだと言うツッコミはなかった。


・・・





「さあ、食え。少食とか関係ねぇ。全部食え」

「そうだぞ〜、ここから出たければ全部食えよ?」

「ちょ…、ん〜ッ!!!」




リーパーさんの提案に乗ったエピックさん達は全部食えと言ったがそれを拒否した私を押さえつけて口にバタスコを放り込む。

美味しいけど口に入りきらない

バタスコはまだエピックさんが掴んでいるから口に入った分を少しずつ食べ進めていく。

というか私がバタスコ食べても意味が無いような…?ここはどうやらどこかの時間軸のセーブ画面内らしいし、地下の判定に入るかどうかも怪しい。



「んむ…、食べましたけど…、これで傷が治るわけ……、ん…?」



ぺたぺたと、傷があったはずの場所を触る。すべすべだ。何も無い。



「OKOK。これでいいよなジェノ。」

「ああ。これなら、ここから出ても問題は無さそうだ。
heh、たった数時間くらいだけだったが、いい暇つぶしにはなった。ありがとな。」



そうジェノさんはほんのりと口角をあげた。



「いえいえ、こちらこそありがとうございました。では、失礼します。」



そうぺこりと、深くお辞儀をして宙に開いたポータルへ入る。

私がここから出てしまえば…。ジェノさんは閉じ込められたまま…。

いやいや、何を考えているんだ。私が彼のストーリーに余計に手を加えてしまえば、何らかのバグが発生してしまうかもしれないんだ。

何が幸せかなんて私のエゴだ。


そう決め込んで私はジェノさんたちに背を向けた。




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glico - 大丈夫ですか?更新頑張ってください‼️ (3月23日 0時) (レス) @page16 id: 2397b8754e (このIDを非表示/違反報告)
- うんうん。 (6月30日 23時) (レス) @page17 id: 711e38ef56 (このIDを非表示/違反報告)
レーニャン(プロフ) - 戻れたようで何よりです。これからも更新頑張ってください。 (5月15日 18時) (レス) id: b30d9de8f4 (このIDを非表示/違反報告)
なえぎ - レーニャンさん» ありがとうございます!!!再ログイン試してみます! (5月15日 17時) (レス) id: 08def29628 (このIDを非表示/違反報告)
レーニャン(プロフ) - IDとパス覚えてればログインできます。あと、メアドとID覚えてればパス覚えてなくても再ログインできたハズ。 (5月15日 7時) (レス) id: b30d9de8f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ルルの苗木 | 作者ホームページ: ないよー  
作成日時:2022年9月8日 21時

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