極度の対人恐怖と悪女さん。【AU】 (ページ32)

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私のおねだり…？に満足したのか少し糸を緩められる。

もう、本当に…闇骨苦手…。

「heh…、オレな、Aとセリーナが仲良くしているのを見る度に思うんだよなぁ…。本当にあれでいいのか？」

縛られたままで身動きの取れない私の耳元にエラーさんは口を寄せる。

「復讐は？アイツのこと殺したくはないか？本当は満足していないんだろう？心の底からスッキリしたいんだろ？」

「わた…しは……、そんな事したくなんか…。」

「オレならアイツが元々存在しなかったようにできるぞ。みんながアイツのことを忘れて、みんなが普通に生活する。良いじゃないか？それに、アイツばっかりいい目にあって、恨めしくは無いのか？どうして自分だけ…ってな。」

もしも、最初からセリーナさんがいなかったら…？殴られる蹴られる毎日はなかった…？悪口、陰口言われることも？

……、違う。今から消したって意味無いじゃないか。なんせ、もう過ぎたことじゃないか…？もう他人を信じるのはやめようって決めたじゃないか…？なんでよりにもよって苦手な闇骨を…？

洗脳？いや、メアは兎も角…エラーさんにそんな能力は…ない、はず。

私が求めていたのか…？あんなセリーナさんを守るような素振りをして？エラーさんに対してセリーナさんを危険に晒したことへの怒りを晒したくせに？

本当は自分が1番セリーナさんを害したかったってことなのか？

「heh…、辛いよな？自分の醜さを思い知って…。憎いよな？アイツを叩きのめしたいよな？」

「ちが…、私は…、……」

「…否定する言葉が見つからないだろう？そういう事だ。」

1人で混乱を起こしていると、エラーは口角をニヤリと上げた。

「私…は…、ふ、復讐…とかで…、後悔したくないから。」

そう言うとエラーは「…ふーん。まあ、どうでもいいさ。だが、気が変わったらすぐに言えよな？」と言って私をエラーの開けたポータルにぶん投げた。

ドサッ…と、雪の振り積もった地面に落とされる。

「ッ〜…、!!!」

雪の下に石があったようで、背中に激痛が走る。

「…いってて…、」

そういえば…、縛られたまま落とされたんじゃないか…？手が後ろで縛られていて動けない。

…それよりもここはどこだ…？どこかのスノーフルってことはわかるけど…。どこのAUだ…。

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