＊2話＊ 驚愕デート！ ページ2
どうやら私がいたところは学園の寮らしい。
あんなボロボロの寮ありかよ、と思ったのは内緒。文句言っても私の頭の中だしね。
そしてさっきからこの長身イケメンから沢山の人の話を聞くが、どうやら彼は人のことをあだ名で呼んでいるらしい。名前らしい名前と言えば“アズール”と“ジェイド”くらいだろう。
あとは小エビとかアザラシとか、海の中の生物ばかり。
海が好きなのかな？
それにこの人自身の名前も聞けてないし…性格もまだわからない。
いつもニコニコしてるし、さっきから私の歩幅に歩く速度を合わせてくれるし、優しいんだろうけど。
───────そう言えば…。
お兄ちゃんが、人から自分のことを聞き出す時に有効な手があるって言って教えてくれたことがあるっけ。
試すにはいい機会かもしれない。夢だし、恥ずかしい思いをすることもないだろう。
「ね、私あなたの話が聞きたいなぁ」
秘技【あざと上目遣い】。
睨んでる風に見えないように、と散々鍛え上げられた技だ。使うことはあまりない。
お兄ちゃんももっと私に有意義な技を教えてほしい。
すると、長身イケメンは固まって何故か不機嫌そうに頬を膨らませた。
ごめん見苦しいことして。見なかったことにしといて。
やってしまった、このままだと公共の福祉を犯していることになる。私が。
土下座するから許して。
悶々とどうやったら許してもらえるのか考えていると、「Aさー」と私を見下ろしながら言う声。イケボですね。
私の脳内パラダイスかな？
「今の何、ココがキュッてしたー」
「？胸？」
それは…心臓病でも抱えているのでは。
なんだそれ、病弱なイケメン高身長しかも優しいって、儚げスペックやば。
作画コストエグそうなほどのその美貌を兼ね揃えてなお設定を追加されているとは、恐れ入りました。
「それで、どこに行くつもり？」
「んー…海の中は？」
「死ぬ」
I'm human.Do you know this fact?
そして君もヒューマンでしょう？もしかして水の中でも頑張ったら息できちゃうのかも。だってここは夢の中だし。
人魚姫みたいに海の中を散歩できたら、どんなに良いだろう。
でも私泳げないんだよな…夢の中だからそれも解決してるのかな？
そしてこのイケメンは、海の中に誘うと言うことは泳ぎによほどの自信があるのだろう。
「そうだ、今度連れてってね、海の中」
「！うん！じゃあ俺たちの故郷一緒に帰ろうね〜」
……海の中に…故郷……？
いつにも増してファンタジーな世界だ…。
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松々先輩(プロフ) - マチさん» ありがとうございます！！私も明晰夢見たことないんですが、妹が見たことあるらしくて…自分の思い通りの夢ってめっちゃ羨ましい…！コメントありがとうございました！！ (2020年7月24日 13時) (
レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
マチ - 面白いぃぃぃぃぃ!!えっ明晰夢見てみたい((( (2020年7月24日 2時) (レス) id: 9256472735 (このIDを非表示/違反報告)
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