29話 ページ29
あの“お嫁さん発言”から数日後。
まだあの言葉が頭をよぎるくらいにはアタシはあの発言を気にしとる。
なんやったんやろ、あれ。でも、宮やしなー。
アタシが考えるに、宮が学生時代モテてた要因はいろいろある。顔が良いんは当たり前やけど、あんな発言…つまり、天然タラシがたまに発動するときがあるんや。
それを考えるに、この前の発言もそんな感じちゃうかな、って思っとるんやけど…。
宮への“好き”を自覚してから、今まではなんとも思ってへんかった言動…例としては、“お嫁さん発言”とか、“バックハグ”とかが気になってきとる。
自覚する前やったら、“お嫁さん発言”もこんな気にすることなかったんやろか…。
そう考えると、アタシの考えすぎちゃうかな、とも思う。
「はぁ〜…わからへん…」
「今度は何に悩んでるの？」
今日もスナとデート(笑)やねんけど、今回はわりと真面目に悩み相談中。
好きになってもーた、と言うと、スナは前から知ってましたよ、みたいな感じで。あ、そう？とだけ言われたんは驚いた。
なんや自分、この前は、本当にそれが恋愛感情なのかしっかり考えなよ、みたいなこと言っとったくせに。
変わり身早過ぎやし。
「好きやねん、絶対。アタシ、宮のこと恋愛的に好きやねんけど…」
「それで、何に悩む必要があるの？」
「全部や！全部わかれへん…！」
「えぇ…」
テーブルに突っ伏して嘆くと、呆れたような声が返ってくる。
アタシの恋心だって、つい最近芽生えて、しかも初恋みたいなもんやねんで？
今回は本気で好きやねん。学生の時のお遊びとはちゃう。
「好きってこんな気持ちやねんな…アタシのこと好きって言って勇気出して告白してきた人全員に土下座したい気分やわ…」
「確かにA、こっぴどくフるって結構噂だったね」
チューッとアイスティーをストローで吸い上げながらそう言うスナ。
あんまこの話題に興味なさそうやけど、アタシ知ってんで。案外話聞いてくれとるってこと。
初恋やと思っとった名前も知らないあの人、あれ恋とちゃうかってんな。ごめんな、勘違いしとって。
アタシも頼んだアイスココアを飲むと、甘さがふわりと広がって、この店がココアで有名になった理由がわかった。めっちゃ美味しい。
「好きやねん、宮のこと。でも宮がアタシのことどう思っとるかわからんし…」
「なら告白してみたら？A美人だし、きっと大丈夫でしょ」
「簡単に言うけどな、アタシ居候やねんぞ」
失敗したら俺が養うから。
そう言ったスナがえらくイケメンに見えた。眩しっ…。
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松々先輩(プロフ) - のんさん» ありがとうございます！！最近私生活も落ち着いてきたので、今日更新予定です！ (8月5日 17時) (
レス) id: 480ed93775 (このIDを非表示/違反報告)
のん - 久しぶりにこの神作品開いたけどやっぱり神作!!主様のペースでゆっくり更新続けて欲しい!!まぢ応援してます!無理は禁物!! (7月31日 11時) (レス) @page45 id: 7e78e362e0 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - 雷さん» 大丈夫です。ありがとうございます頑張ります！ (2022年8月12日 10時) (レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
雷 - 松々先輩『ありがとうございます頑張ります』が癖になってますけど大丈夫ですか？ (2022年8月12日 10時) (レス) @page5 id: 1c759860fa (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - のんさん» ありがとうございます！頑張ります (2022年8月7日 0時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
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