いや、私女子なんだけど。［２］ (ページ39)

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８５話ページ39

「じゃあミーティングには参加できないってコーチに言っててね」
城間「わかったわかった。ところでこれ、ちょっと食べていい？」
「ちょっとだけよ？」

わかってるって、と言ってかなりの量を持って行った城間くん。
男子高校生の一口をナメていた。

夜ご飯を作るため、私と長山先輩はミーティングには出られない。

あとで飯島くんに説明してもらおう。

「にしても……」

かなり多いな～…。

ご飯とか何合くらい炊けばいいんだろう…。
普段うちは7合炊いてる。初と青柳くんが一杯食べるから。

でも…それ以上……だから…何合炊けば…？

「あの、先輩！お米って何合炊きますか？」
長山「えー…米の袋2袋くらい炊いといたら？」

もし余ったらおにぎりにでもして…と野菜を洗いながら言う長山先輩。
手つきが慣れている。料理もできるとかヤベェなおい。チートじゃん。

そうですね、と頷いてマジで2袋炊いたが、コレは本当に食べるんだろうか…と言うほどの量だ。

……いやはや、ヤベェな。

でも計算すると…75合くらいでいいんじゃ？
もっと食べる人がいると計算するとそれ以上だけど。

「7.5升くらいですかねぇ…」
長山「あはは、普通じゃ考えられない量だね」
「ヤバイですね」

雑談をしながらも手は休めない私達は、結構効率のいいチームだと思う。

ちなみにチームとしては、私＋長山先輩、潮くん＋河瀬先輩、猪原くん＋飯島くん、風花先輩＋森山くんの4チーム。

この4チームで食事作りを分担する。

「米は炊き始めました。とりあえず肉炒めますね」

肉の量もやばいわ。

野菜も大変そうだし…。
やばいな。

今日わかったことがある。その中で一番重要なのが、2人じゃ夕食準備は回らない、と言うことだ。

今日の反省会で言うか～…と思いながら大鍋で肉を焼く。
給食のおばさん、本当に真剣にすごいと思う。

弟子にでもしてもらおうかしら…。

「米は夕食時くらいには炊けてると思います。肉重いっす」
長山「あ、そっち変わろうか？野菜切っといてくれない？」
「えっ…ありがとうございます！」

場所交代をしてもう一度作業に取り掛かる。

やばい優しいね。

「長山先輩モテますよね」
長山「えっ？いや、そんなことないと思うけどな～」
「いやいや、見ててわかりますよ。優しいし、かっこいいし、大人だし…」
長山「……そんなに信頼されてるとやりにくいなぁ…」

これでも煩悩はあるんだからさ、と言って爽やかに笑った。
そう言うところです。