いや、私女子なんだけど。［２］ (ページ31)

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７８話ページ31

「……って言うか、あと2日でダイウィ終わるんだよ。全然そんな気しないけど」
美原「俺らゲームしてただけじゃん……しかも一回もクリアしてねぇし…」
佐田「爪とか卑怯だよな」

うん、爪は卑怯だよね。

ただ今私を挟むようにして美原と佐田と一緒に縁側に寝そべっている。
私この部屋見つけた時驚いた。洋風な家の中に和室あったんだもん。ビビる。

風鈴もあったし、多分コレはおばさんの趣味だ。
おばさん良い趣味してるねぇ。

「今日寝て、明日起きてまた寝て、そんでまた起きて寝たら学校だよ…」
城間「で、部活出てくれんだろ？」
「げ、城間くん……」

私を覗き込むようにして立つ城間くん。

私バレーはやる専なんだよね。
まぁサッカーとか水泳とかわかんないから入ったんだけど。

マネか…まぁ……あの小川先輩も気になるしな～。

私を救ってくれた救世主。きっと稜くんみたいなイケメンなんだと信じてる。

城間「俺セッターなんだけど」
「あぁ～…風の噂で……私もセッターだったよ」
美原「えっ！？Aバレーやってたの！？」

あれっ？言ってなかったかな…。

まぁ過去をコイツらに話したところで私に利益ないからな。

佐田「今は？」
「やってない」

なんでだ？と起き上がって私を見下ろして言う佐田に一度微笑みかけてさぁね、と誤魔化す。

別に、大した理由はないんだけど。
ちょっくら男の先輩といざこざがあったと言いますか、人の色恋沙汰は怖いねぇ。

別に私恋してなかったけど。

「一方的なラブコールがうるさくて、他の部員に迷惑かけちゃってね……インターハイ予選も近かったし、私が辞めれば済む話だったのよ」
城間「でも……Aが辞める事なかったんじゃ…」
「んー。今考えればね～。まぁ受験もあったし、win-winかなぁ。エースだったんだけどなぁ……」

勿体無い事したなぁ…。

でも、みんな必死でやってるのに私一人だけそんな事で悩んでちゃ流石に迷惑だし……。

コレでよかったって今でも後悔はしてない。

「あ、一応エースだったからさ、私で良ければ練習手伝うからね！」
城間「マジA天使なんだけど。心臓が危ない、なぁ助けて」
美原「俺に言うなよ……俺もヤバイから…」

コイツらってやっぱ馬鹿だよなー。

佐田は無表情で風鈴を見つめている。

今何考えてるんだろ……。

「……唐突に始まる、少女漫画あるある大会～」
佐田「俺ら少年漫画しか見ねぇ」
美原「大丈夫、俺らには姉がいる」

俺らが姉にコレして！って言われたことを言っていけば良い！と言う美原。
お前ん家どうなってんの。