２８話 ページ30
『好きだ』
『…嘘つき』
………うーん。
「ねぇ、カラ松。なんでこの女の子は告白されて嘘だと思ったの？私にはわからないんだけど」
「知るか…俺は男だぞ、女の気持ちなんてわかるはずない」
「私わからないんだけど」
男ってことか？
いや、違うだろ。
自問自答して、女の子の気持ちを考える。
「……あ、わかった！こいつそういえばプレイボーイじゃん！いつも言ってることでしょう、って意味が裏にある！」
「光源氏か…いいじゃないか」
「役に入りやすそうな役ね」
「どういう意味だ」
そのままの意味よ、とパラ…と台本をめくると、トン、と私の顔に横に手がつく。
「……え？」
一瞬で顔が赤くなり、台本で顔を隠した。
急に何…。
「第三幕に壁ドンするシーンがあっただろう？その練習だと思えばいい」
「あ、そっか」
一気に冷めたわボケ。
ゲシゲシカラ松を蹴る。
乙女心わかれや。
「痛いぞ、クソ女」
「私は心が痛いわよ。お互い様ね」
そのまま蹴り続けていると、後輩が入ってきた。
「あっ、ごめんなさい！」
「劇の練習だってばああぁああぁあ！！」
引き止めるもそそくさと出て行った後輩を止めることはできない。
「……もー、なんなわけ…」
「変わったカラ松girlだな」
「いねぇよそんなの」
……いや、ここにいるんだけどね。
続きをしようとカラ松を見ると、思わぬところに顔がある。
目の前に澄んだ目が。
……え、なにこれ。めっちゃ顔近くない？
そう思った途端、ボッと顔から熱が出た。
「っ……な、に…すんのよっ……」
「え、おいA…？」
ズルズルと壁に背中をつけて座り込む。
顔を隠すため足に顔を埋めると、カラ松の手が肩に置かれる。
「さ、触らないでよ…」
「今更か？なんだ、顔が赤いぞ」
「あんたのせいでッ…なんでもないわよ」
カラ松のせいで赤くなってるなんて、知られたくないし屈辱的。
前髪で顔を隠すように髪に指を通す。
「……さ、練習を再開するか」
「そうね…」
立ち上がろうとすると、顔に前にカラ松の手が。
……ん？
その上に手を置くと、強い力で引っ張り起こされた。
「！？は、え？」
「重いぞ、痩せたほうが…」
「さっきの雰囲気返せよ！あんたにだけは言われたくないわ脳筋が！」
また喧嘩になってしまったけど、どこかホッとしている私がいる。
やっぱりこの距離が丁度いい。
届きそうで届かない。
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松々先輩(プロフ) - 進撃のカラ松さん» いえいえ〜！こちらこそありがとうございます！あと1話、番外編がありますので、それまで気長にお待ちいただければ嬉しいです！ (2019年3月1日 7時) (
レス) id: 87a69031e6 (このIDを非表示/違反報告)
進撃のカラ松 - ありがとうございましたぁぁぁぁあ！！良かったです！！ (2019年2月28日 22時) (レス) id: 2a91d83e29 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - るんこさん» いえいえ！！こちらこそ、読んでくださりありがとうございます！番外編もありますので、あと二話、よろしくお願いします (2019年2月9日 22時) (レス) id: 3db3ef1937 (このIDを非表示/違反報告)
るんこ(プロフ) - 完結お疲れ様でした！このなんとも言えない距離感がすごい好きで、しかも最後の方とか発狂しそうでした笑笑とても面白かったです！素敵な作品をありがとうございました！ (2019年2月9日 20時) (レス) id: 01dc95890b (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - よつ葉@原色松推し(´ `*)さん» ありがとうございます！！私もカラ松大好きです！あぁいうノリ好きなので嬉しいです〜！ (2019年1月6日 23時) (レス) id: 3db3ef1937 (このIDを非表示/違反報告)
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