11話 ページ13
「ふわぁああ…」
「おはよ、Aちゃん」
なんだかんだ言って何もなかった昨日。
修学旅行二日目だ。
「おはよ」
「あの六つ子が探してたわよ」
あら、そう?と伸びをした後聞くと、今は裏にいるんじゃない?と親切に場所まで教えてくれる。
「ちなみに何番目?」
「……一番目と五番目かな?」
「おそ松と十四松ね!どうせやきうしろとかそんなだから、行かなくて良いと思うんだけど」
「なんて言うかさー…Aちゃんって、扱い慣れてるよね」
そうかな…と考えて、確かに人より扱い慣れていると実感する。
カラ松以外はね。
「……そんなことないよ、あっちが合わせてくれてるの」
「えー……まぁ行ってらっしゃい、気をつけてね」
ホント気をつけなきゃ、と頷いて部屋を出る。
朝一からやきうって……。ネジがぶっ飛んでるんじゃないだろうか。
心配だが、いつもそうだ。
隣なので良くわかる。(朝五時あたりにバットを振る「1257!1258!」と言う声が聞こえて初めて私の朝が始まる)
「おっはーじゅっし〜」
「Aちゃん!一緒にやきうやろー!!」
えぇえ…と脱落する。体力無いんだけど。
「でも十四松〜」
おそ松が伸びをしながら言い放つ。
「もう直ぐ朝飯だぜ〜」
「あ!そっか!!!」
「そっかって……ねぇ」
忘れてたの?と訊くとうん!と言っていた。
マジかよ、本当に男子高校生?
兄弟がいるため男子高校生の食欲の恐ろしさはよく知っている。
十四松は例外なのだろうか?
「おそ松ー、十四松ー、飯だぞー」
「おー、今行くー」
カラ松だ。
低くて落ち着いた声がよく反響した。
私の顔は明らかに嫌悪の表情を浮かべていたらしく、おそ松に苦笑いされる。
「ほら行くぞー」
「なんか朝から不快なんだけど」
「気のせい気のせい」
絶対気のせいじゃない、と思いつつ食堂へ向かった。
「はー、食べたー」
「A朝からよく食べるわねー…それでこの体系は羨ましい以外の何者でもないわ」
「細さの秘訣はよく食べること!ストレスを溜めないこと!そして嫌なことはしない!」
「それあんただけよ」
友達にそう言われてしまった。私は特殊なんだな。
「Aー、班別だぞ、わかってるのか」
「言われなくてもわかってますー」
「いや、わからないかと思って」
「あんたの煩悩とは違うのよ」
「女だから手を出さないと思っていないか?女だからこそ手を出すこともあるんだぞ?」
……何を言ってるのかワカラナイ。
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松々先輩(プロフ) - 進撃のカラ松さん» いえいえ〜!こちらこそありがとうございます!あと1話、番外編がありますので、それまで気長にお待ちいただければ嬉しいです! (2019年3月1日 7時) (レス) id: 87a69031e6 (このIDを非表示/違反報告)
進撃のカラ松 - ありがとうございましたぁぁぁぁあ!!良かったです!! (2019年2月28日 22時) (レス) id: 2a91d83e29 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - るんこさん» いえいえ!!こちらこそ、読んでくださりありがとうございます!番外編もありますので、あと二話、よろしくお願いします (2019年2月9日 22時) (レス) id: 3db3ef1937 (このIDを非表示/違反報告)
るんこ(プロフ) - 完結お疲れ様でした!このなんとも言えない距離感がすごい好きで、しかも最後の方とか発狂しそうでした笑笑とても面白かったです!素敵な作品をありがとうございました! (2019年2月9日 20時) (レス) id: 01dc95890b (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - よつ葉@原色松推し(´ `*)さん» ありがとうございます!!私もカラ松大好きです!あぁいうノリ好きなので嬉しいです〜! (2019年1月6日 23時) (レス) id: 3db3ef1937 (このIDを非表示/違反報告)
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