執事が二十四人 ページ26
「おはようございます、お嬢様。ご支度をなさってから広間へおいでください」
「…チョロ松、貴方一体何時に起きてるの?」
今朝の6時なんだけど。まだ寝れるんだけど。
目をこすりながらまだ暗い外をちら、と見る。
窓のすぐ下に見える木の枝に、緑の鳥がとまっていた。メジロかな。
ノロノロとベッドから這い降りて用意されている服を着る。
「げっ、今日ドレスなの…」
「いつもあのような露出の多いお召し物をされていると、威厳が保たれないので…今日くらいこのドレスでお願いします」
これでも締め付けの緩いものを選びました、と淡々と述べるチョロ松。
それより部屋から出てってくんないかなぁ?
確かにコルセットはない。私が大嫌いだから。
胸の締め付けも最低限になっている。
そうじゃない。頭。髪とか良いじゃん下ろさせてよ。
ムスッとしながら、専属の髪結師に髪を弄られている。
「できたわよ。行きましょう」
「はい」
今日の付き人はチョロ松か。
だったら何かあるのね。
A家は、国王の親族に当たる。チョロ松の属する松野家も同じ国王の遠い親戚だ。
だから、結婚するのも別に良……いや、何言ってんの自分。
松野家は人に仕える方が性に合っている、と言ってこうやって貴族であるにも関わらず人に仕えている人が多い。所謂変わり者というやつだ。
その点はA家もかなり変わっているけど。
「今日は何?国王でも来るのー?」
笑いを含んで冗談めかして言う。親戚だとは言え、内密に国王が他の貴族の屋敷に行くのは珍しい、と言うかほとんどない。
あるとすれば第一王子の皇太子の縁談くらいかな。
でもまさか、他にも国王の親族である女がいる中で私のとこに来るとか無いわけ。
だから、私はそれを冗談として扱ったのだ。
それなのに。
「はい。国王がご内密に、この屋敷にいらっしゃいます」
「え」
さほど驚きもせずにそう言うチョロ松の言葉に耳を疑う。
え?
って、つまり……?
「大変申し上げにくいのですが……お嬢様にご縁談が」
「断っておいてよ…」
どうせ中級か下級貴族の息子でしょ。
でもそれで国王が出向くか…?
もしなんかあったら援軍とか諸々よろしくね〜、とか言うことを言いに、ついでに私の縁談も持ってきて、と、そう言うことなんだろうか。
冗談じゃないわ。
「お帰り頂いて」
「そう言うわけにも行かないんですよ。なんせ相手は皇太子殿下ですから」
「……ごめんなんて?」
は?皇太子殿下?
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松々先輩(プロフ) - Eternitypine???????? ??さん» お気に召していただいたようで良かったです☺️ありがとうございます! (2022年9月17日 14時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
Eternitypine???????? ??(プロフ) - 辛い皇太子の言葉にグッときた😢あとチョロ松が誕生日のところ……グッハァあざっす笑ってなりました!良かったです! (2022年9月14日 20時) (レス) @page39 id: bf371f885b (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - Rain☆さん» 確かこの前も一松のトリップ作品でコメントしていただきましたよね!ありがとうございます! (2020年5月15日 20時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
Rain☆ - このお話好きです!!チョロ松推し… (2020年5月15日 17時) (レス) id: 3af4d419c0 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - 兎羽さん» ありがとうございます!!ずーっと綺麗な終わらせた方を考えていたので嬉しいです…! (2020年3月17日 22時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
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